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GT-Rは「3分の1」でも楽しい(2ページ目)

一般道でのGT-R試乗インプレッションをお届けする。国産最強の480馬力を一般道でも引き出すことができるのだろうか? それともサーキットのみで味わえる愉悦の世界なのだろうか……。

国沢 光宏

執筆者:国沢 光宏

車ガイド

普通に乗っているだけで楽しめる

GT-R走り
一般道でGT-Rの性能を引き出すのはほぼ不可能。全開でコーナーに飛び込むと旋回Gは1Gを超える

ではワインディングロードを走ってみましょう! と気合いを入れてみたものの、GT-Rときたら480馬力という強烈なパワーの持ち主。レッドゾーンまで引っ張って全開バリバリで走るようなことなど不可能。実際、コーナリングの時に発生する旋回Gは1Gを超えてしまう。

一般道のカーブでこの性能を引き出すの、不可能。いや、ウデさえあれば使い切れるけれど、障害物や路面変化を発見してからブレーキ掛けても間に合わない速度域となる。こらもう無謀。F1ドライバーだって試す気になれないレベルだ。

GT-Rサーキット走り
絶妙なシフトチェンジ、素直なハンドリング、強烈なブレーキ……GT-Rの醍醐味はスピードを出さずとも味わえる

それなら楽しくないか? そんなことありません。前述の如く低い回転域でシフトアップ。変速ショックを堪能し、ハンドル切った時の素直な反応を楽しみ、強力なブレーキにうなりつつ走っていると「やっぱりスポーツカーっていいなぁ」と感じる。

GT-Rメーター
スピードメーターは340km/hまで刻む。0→100km/h加速は3.6秒をマーク

ムチャなスピードを出していなくてもワクワクするのだ。けっこう長いワインディングロードなんかあっと言う間。楽しい楽しいと思っているウチ、すぐ目的地に着いちゃう。いや、ワインディングロードに限らない。普通に乗っていても楽しいのだ。

スポーツカー本来の姿は「移動することを楽しむ」という点にある。といったことからすれば、走り出した瞬間からGT-Rって普通のクルマと全く違う。ダイレクトに感じるエンジンや、ハンドルやシートに伝わる路面の感覚も気持ちよい。

GT-Rリアスタイル
一般道でポテンシャルを引き出すことは難しいが、「良質な道具ならではの楽しさ」は味わえる

良いゴルフクラブを使うと、350ヤードかっ飛ばさなくても楽しい。魚釣りが好きな人なら、どんなサイズであっても適当な道具を使えば楽しい、といったことは理解して頂けると思う。クルマだって同じ。持てる性能の3分の1くらいしか使っていなくても、GT-Rの楽しさをキッチリ味わえます。

【問い合わせ先】
日産GT-R公式サイト
日産お客様相談室 TEL0120-315-232

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