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モデル末期でも買い!? Z33型フェアレディZ

2002年7月にデビューした現行フェアレディZ。「スポーツカーは進化し続けるべき」という開発責任者の言葉どおり毎年何らかの形で改良を実施。モデル末期を迎えた今でも、色褪せない魅力を放つZ33をあらためて語る。

岡本 幸一郎

執筆者:岡本 幸一郎

車ガイド

完全復活を遂げた2002年夏

写真は2007年1月以降の最新モデル。このページ下の初期モデルと比べると現代的にアレンジされたことがうかがえる

デビューから6年が経過し、次期モデルの情報もちらほら聞かれ始めた現行Z33型フェアレディZ(以下Z33)。今回は、その6年の変遷を振り返ることにしましょう。

Z33は、先に北米市場に投入され、2002年7月より日本でも発売されました。先代Z32の生産中止から2年の歳月を経ての、感激の復活劇です。2002年の夏というと、スカイラインGT-R、RX-7、スープラ、シルビアという国産スポーツカーの雄4モデルの消滅を8月末に控えたタイミング。これから国産スポーツカーが冬の時代を迎えようという中で、Zの復活は、Zカーファンだけでなく、スポーツカーファンにとっても数少ない明るいニュースでした。

1999年1月デトロイトショーに出展されたコンセプトモデル。当時現役のZ32とは異なるテイストの、往年のS30の面影が随所に見て取れるデザインは、大いにZカーファンの期待を煽った

実際には、発売よりだいぶ前の20世紀の終わりごろから、すでにZ33デビューに向けての序章は始まっていました。次期Zへの高まる期待に対し、1999年のデトロイトショーに出展された「240Zコンセプト」は、実に魅力的なスタイリングを披露しました。
そして2001年10月の第35回東京モーターショーにZ33のコンセプトモデルを出展。さらに、2002年1月のデトロイトショーに「350Z」を出展するとともに、先行予約受付を開始。6月には北京国際モーターショーにも出展。そして7月、満を持して日本発売となりました。
2002年7月発売の「バージョンS」は6速MTのみの設定。ベースモデルで300万円ちょうどという、この車格ながら低く抑えた価格設定も話題を呼んだ
Z33は、それまで歴代フェアレディZに必ず設定されていた2by2を廃し、2シータークーペのみの設定とし、エンジンは当時の日産の上級車の例にもれずVQ35DE型の3.5L V6DOHC自然吸気ユニットのみという、これまた割り切った設定とされました。

グレード体系は、ベースグレードのほか、スポーティ系の「バージョンS」、ラグジュアリー系の「バージョンT」、両方を持ち合わせた「バージョンST」と、シンプルなラインアップに。一部モデルにはブレンボ製ブレーキキャリパーが標準装備とされました。
2003年10月発売のロードスター「バージョンT」は、価格380万円(6速MT)~390万円(5速AT)。ロードスターにはバージョンSの設定はなく、当初は設定のなかったバージョンSTがのちに追加される
Z33のデビューから1年あまりが経過した2003年10月、フェアレディZロードスター追加。Z32では「コンバーチブル」と呼んでいたオープンモデルを、Z33では「ロードスター」と呼ぶとともに、クローズドルーフモデルを「クーペ」と呼ぶようになりました。

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