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被災者の体験から園の震災対策を考える 1

阪神大震災から12年の歳月が過ぎ、震災の記憶は徐々に薄れてきています。ガイドはあの震災の被災者の1人ですが、被災者だからこそ伝えられる震災対策を今回はご紹介します。

猪熊 弘子

執筆者:猪熊 弘子

子育てガイド

地震はいつ襲ってくるかわからない。いつ起きても平常心でいられる対策を
ガイドは阪神大震災の被災者です。あれから12年の歳月が過ぎ、人々から、そして街からも、震災の記憶は徐々に薄れてきています。震災の年に生まれた子たちもすでに小学校5~6年生。子どもたちにとっては、震災は大人たちが語り伝えるものになりつつあります。

阪神大震災は早朝に、そしてその後の新潟中越地震は土曜の夕方に起きたため、子どもたちが保育園や幼稚園で被災することはありませんでした。でも大地震はいつ起きるかわかりません。もし、子どもが昼間、保育園や幼稚園に行っている時間に大地震が来たら……?阪神大震災の教訓から、親は、園の先生たち、そして園児がしておきたいことを考えましょう。

園舎・ガラス窓・ピアノに注意!

地震の際に心配な事はいろいろありますが、人が集まる建物が壊れないことが何より大事です。園舎の耐震性は大丈夫でしょうか? 園舎が築何年なのか。耐震検査をしているのか。古いものであれば耐震性を高めるためにどのようなことをしているのか。耐震工事などはしてあるのか……など、問い合わせてみてもいいと思います。

園の中の震災対策はどうでしょうか。たとえばガラス。ガラスが割れて園児が大ケガをしないように、飛散防止用のシートを貼っておくことが必要です。私の子どもが通う園でも、すべてのガラス窓にシートが貼られました。窓が大きな建物は、園内が明るく、子どもたちが過ごしやすいものですが、ガラスには十分な注意が必要です。

さらに、室内に置いてあるロッカー類、オルガンやピアノなどの楽器は固定してあるでしょうか。たとえ建物がつぶれなかったとしても、大きな家具や楽器は震災の時には凶器に変わるもの。

特に危険なのがピアノです。普段から動かしやすいように固定されていないだけでなく、脚に移動のためのローラーがついたままの状態で置いてある場合もあるようです。ピアノの重さはアップライトのものでも200キロ以上、グランドピアノでは300キロ以上のものが普通です。実際、阪神大震災の時には「隣の部屋に置いてあったピアノが、壁を突き破って入ってきた」という人に取材したことがあります。せめて脚についているローラーを固定しておくことだけは毎回しておきたいものです。

加えて、園庭にある遊具も倒れたら危険です。隣家との間のブロック塀や遊具などをしまう倉庫にも、倒れない工夫が必要でしょう。

保護者は普段から、できれば保護者会などを通じて園に震災対策について確認し、心配な場所があれば、ここは「危険ではないでしょうか?」と確認しあっておいてもいいのではないでしょうか。とはいえ、ただ園にクレームを付けたりするのではなく、保護者として何か園の安全対策に協力できることがないかと考えることも必要です。すべて震災時に子どもの安全を守るという観点で考えていきましょう。

>>次のページでは「避難所としての園」について考えます>>
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