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給料やキャリアアップなど…派遣社員の理想と現実

やりがいがあってお給料も高いのでは?と思われがちな派遣社員。でも、派遣労働ネットワークの調査結果では厳しい現実が浮き彫りに。

執筆者:上野 やすみ

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多くの業種を経験できたり、時間帯など自分の都合に合わせた働き方が選べたりといったメリットがある派遣社員。自分の能力が生かせてお給料もいいのでは?といいイメージを持っている人も多いと思いますが、実際はどうなのでしょうか。派遣労働ネットワークが実施したアンケート結果をみてみましょう。

派遣社員の時給も減少傾向

自由な半面、収入は厳しい現実
派遣社員は給料がいいと思っている人も多いようですが、2004年の平均時給は1430円(首都圏1564円)となっています。1日7時間、1ヶ月22日間働いた場合は月収22万円です。1994年の平均時給は1704円、98年は1660円と年々減少している現実が浮かび上がります。
94年当時の時給で1日7時間、1ヶ月22日間働いたら26万円になるので、20代女性の正社員と比べたら、いいお給料と思われていても不思議はありません。

私自身も97年から2000年まで派遣社員として働いていましたが、時給は約1700円。他の派遣会社の人の中には1500円程度の人もいましたが、その派遣会社は大手の企業が親会社だったので、その福利厚生を同じように利用できるというメリットがありました。
月収にすると多いときでは30万円ほどありましたが、派遣社員はボーナスがないので年収で考えたらやはり少ないです。また、時給や日給制というのも難点。ゴールデンウィークや年末年始など休日が続くと、たとえ自分が働きたくても会社自体がお休みなので働く日数が減り、収入も減ってしまいます。年収では300万円いけばいいほうです。

2004年の平均年収は216万円、女性のみでは204万円という結果です。しかも、これは額面の金額です。ここから税金や社会保険料が差し引かれ、3分の2の人は交通費も自己負担しています。派遣社員でシングルが自立して生活していくのはかなり厳しいといえるでしょう。

契約期間は短期化

仕事1回あたりの契約期間は平均で4.27ヶ月。3ヶ月と回答した人が約半数を占めています。2001年は5.34ヶ月、3ヶ月の人は3割だったので、契約の短期化も顕著に現れています。また、過去1年間で2週間以上働かなかった期間があった人は52%で、前回調査よりも2割以上増えています。

派遣で働く理由としては、複数回答ではあるものの「正社員として働ける適当な企業がなかったら」が56.4%と1番多くなっています。前回調査では39.1%だったので、こちらも大幅な増加です。2番目以降は「勤務日や時間を自分の都合に合わせて働けるから」が40%、「専門的な技術や資格が生かせるから」27%とポジティブな理由が並んでいます。

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