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経費っていくらまでOKですか?

新聞をにぎわす各種脱税事件。その主役はなんといってもさまざまな売上除外ですが、もう一方の主役は「必要経費はどこまで載せてたの?」というところになるでしょう。

田中 卓也

執筆者:田中 卓也

税金ガイド

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職業柄、各種フリーランスの方にお会いします。
そのなかでも開業1~2年目の方で圧倒的に多いのが
「必要経費っていくらまで認められますか?」という内容のものです。
たぶん、そのような方は暗に
「売上がこれぐらいだと、これぐらいまでは認めてくれてもいいのでは?」というアタマがあるのではとは思いますが。

新聞をにぎわす各種脱税事件。
その主役はなんといってもさまざまな売上除外ですが、もう一方の主役は「必要経費はどこまで乗せてたの?」というところになるでしょう。
「犬小屋まで経費計上」とか
「実際には、実態のない外注費を支払ったようにみせかけてた」などという記事が、週刊誌などではまことしやかに書いてあります。

ですが、そもそも必要経費の「必要」って何なのでしょうか?
結論からいうと読んで字のごとく経費が必要として認められるものが必要経費と考えるのが大前提といえます。
たとえば、芸能人がご自身のペットの犬小屋を必要経費にしていれば「やっぱりチョット問題よね」と誰でも思うのでしょう。
ところが、その方がペットショップを営んでいるオーナーだったらどうでしょうか?あるいは、同じ芸能人でもムツゴロウさんだったらどうなるのでしょうか?
取扱いが異なるはずです。

商品の仕入れ、事務所の家賃、従業員の給与、いずれも事業を営んでいくもので大切な支出といいます。

誰でも最初から売上の見込みがまったくたたないものを仕入れるわけはないですし、誰でも最初は「これはイケル」と思って、サイズやカラー、デザイン、性能など入念にチェックして仕入れているものです。

事務所の家賃にしても、間取り、交通の便、立地条件、近隣の相場、ときには住居の表示名から連想するイメージなど、さまざまなものを勘案して「よし、ここにしよう」と決定しているはずです。

それが、3箇所目4箇所目となり「事務所として契約していたにもかかわらず、実は内縁の○○を住まわせていた」となるとどうでしょう。

税務調査で多額の追徴の指摘を受けるばかりか、ご家族を失い、さらに賠償金や慰謝料も発生なんてことにもなりかねません。

大した用事でもなさそうなのに、「最近、妙に地方出張が多いのよね、ウチのダンナ」と思っているアナタ。ちょっと注意してみてはどうでしょうか。
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