保険金不払い問題は解決するか？

自動車保険の保険金不払いはなぜまだ終わらない？

前回火災保険、保険料過払い問題ってなんだ？について取り上げました。これ以前の「保険金不払い」問題によって一昨年、昨年と保険業界に問題が起こっています。

自動車保険の不払いについて再三にわたって指導があったにも関わらず昨年金融庁から3度目の調査命令がありました。昨年発覚した損保業界全体の保険金不払いは、医療保険を除き、件数は損保26社で約32万件、金額ベースで約188億円にのぼりました。

この3度目の調査については各社独自に期限を設けており、国内大手社では早いところで2月、遅いところで4月末としているようです。

これだけ長い時間がかかっているにも関わらずなぜ自動車保険の保険金不払いが残っているのか？もう一度確認してみましょう。

なぜまた再調査しているの？

簡単に言ってしまえば、保険金不払いに関する別のケースが新たに発覚したためというのが結論です。

もう少し具体的にお話しますと、例えばクルマ同士で追突事故が起きたとします（過失割合は100対0とする）。加害者が被害者に損害賠償をして当事者同士も示談してこの件は終了としていたものが、実は被害者の加入している自動車保険からも支払うことができる補償になっているケースがあり、これによる再調査を行っているということです。

人身傷害補償保険とは？

人身傷害補償保険については各損保とも力を入れて販売していますので、最近では自動車保険契約にこの補償が付帯されている契約が多くなっているはずです。それでは人身傷害補償とはどんな内容だったのかをまずは確認しておきましょう。