看護師（医療現場）の経験を持つFP（家計の専門家）として、がん患者さんの治療生活を家計の面からケアを行っています。

医療機関では、個人資産や収支に関する相談対応はしていません。10年間の看護師経験の中で、病気やケガにより、これまでの収入・支出のバランスが崩れ、お金の問題が浮き彫りになるケースをいくつも経験しました。患者さんや家族の方は心身辛い状況で個々に対応しており、大きな負担がかかっています。医療現場では限界のあるお金（個人資産や収支のアドバイス）の相談についてもFPと協働していくことで患者さんやご家族の生活を支えていけるのではと思い、看護師FPとしての活動を始めました。

がんに特化している理由は、治療法の進歩により社会生活を送りながら治療を行うことが可能となっている一方で、治療が長期にわたることが多く、見通しのつきにくいがんという疾患だからこそ、制度やお金について専門的に介入していき、がんになった後の生活の再設計の必要性を強く感じたためです。

目標は全国の病院にFPの家計相談窓口をつくり、患者さん・ご家族が治療の場で気軽に家計の相談ができるようになることです。お金に関する困りごとが解決することで、安心して治療に専念できたり、療養生活が送れることを目標としています。

1人でも多くの患者さん・家族の家計面の悩みを看護師FPとして支えていきたいと思います。そのために、現在家計に悩んでいるがん患者さんの相談を中心に、医療・FP両方の経験を持つものとして、医療の現場で活躍できるFPを増やしていくことや、医療現場の理解・協力を広げていくこと、そして健康な方にとっても自身や周りの大切な人が困った時に必要な「がんとお金」の知識を身につけていただけるよう、啓発活動を行っています。