財形貯蓄制度は、サラリーマンだけが利用できる制度です。
給与やボーナスから自動天引きで積み立てることができ、利子が非課税になる優遇制度や、特典付の融資があります。給料が支給される前に強制的に天引きされ、確実に貯蓄が確保できるので、「貯金をしようと思ってもつい使ってしまう…」という人にもオススメです。ただし、勤務先に制度がなければ利用できないので、まずは調べておきましょう。
財形貯蓄は、「一般財形」「財形住宅」「財形年金」の3種類があります。
「財形住宅」は、マイホームの購入やリフォームの資金としての使い道が認められ、「財形年金」は貯蓄の残高を60歳以降に定期的に受け取っていくものです。それぞれ、積立期間は5年以上で、元金550万円(財形住宅と財形年金の両方に加入している場合は、合わせて550万円)とその利子が非課税というメリットがあります。
ただし、目的以外の引き出しは5年間さかのぼって課税扱いになるので注意しましょう。また、非課税枠の550万円を超えてしまうと、それ以降は課税扱いとなり、残高全額から生じる収益分配金の20%が税金として差し引かれることも要注意です。
「一般財形」の積立期間は3年以上で、使い道は自由です。また預け入れ後1年を経過すれば、一部または全額をいつでも引き出せます。
いずれかの財形貯蓄をしている場合、融資を受けられるメリットもあります。財形貯蓄を1年以上続けており残高が50万円以上ある場合、最高で財形貯蓄の残高の10倍(最高4000万円、物件価格の80%以内)の「財形住宅融資」を受けられます。また、財形貯蓄をしている人なら、財形貯蓄の残高の5倍(最高450万円)の「財形教育融資」を受けられます。
【西山 美紀】