ゆうちょ銀行の誕生
2007年10月1日に郵便局が民営化され、貯金を扱う部門が「株式会社ゆうちょ銀行」となりました。民営化後は、それまであった政府保証がなくなって、他の金融機関と同様にペイオフ(預金保険制度)の対象となり、預金者1人あたり元本1000万円までとその利息が保護されます。
ゆうちょ銀行が、都市銀行や地方銀行などと比べて特に便利な点は、ATMが全国に2万台以上もあることや、キャッシュカードや通帳でATMを利用して入出金する際、曜日や時間帯にかかわらず利用手数料がかからないところでしょう。また、都市銀行や地方銀行と異なり、キャッシュカードがなくても、通帳のみでATMで出金することができます。
普通貯金の金利は、都市銀行に比べるとごくわずか上回っており、ゆうちょ銀行の通常貯金(普通預金)は0.21%、都市銀行は0.20%です。なお、定期貯金は、ゆうちょ銀行の定期貯金(定期預金)の1年は0.35%、都市銀行の1年も0.36%(300万円未満)と、基本的にほぼ変わりません。
ゆうちょ銀行の口座開設
口座開設をする際は、ゆうちょ銀行の貯金窓口にて、本人確認書類(運転免許証や健康保険証など)と印鑑を持参の上、申し込みます。「総合口座」を開設すれば、通常貯金、定額貯金、定期貯金、国債を管理でき、他の振替口座との間や、提携している銀行へ送金をすることができます。また、ゆうちょ銀行にもインターネットバンキング「ゆうちょダイレクト」があり、申し込み手続きをすれば、ネット上で残高照会をしたり、他のゆうちょ銀行の口座や提携先の証券会社、銀行などへ瞬時に送金できます。ただし、提携していない銀行への送金はできません。
【西山 美紀】