.限度額のないキャッシュカードが標的に!
スキミングというと4年くらい前まではクレジットカードが対象になっていました。それがおととしあたりからキャッシュカードに移ってきました。クレジットカードは買い物やキャッシングで限度額がありますが、キャッシュカードには限度額がなく預けたお金をまるごと引き出されてしまいます。まことに恐ろしいことです。そうした被害にあわないためにも自分でキャッシュカードをしっかり管理したいものです。通帳記帳は定期的に、不要なキャッシュカードは作らない!
スキミングにあわないための基本ルールはいくつかあります。いつ、誰が預金を引き出しているかわかりません。通帳記入は定期的に行うようにしたいものです。そうすれば、発見も早く、解決を早めることもできます。 また、キャッシュカードは必要なものだけ持つようにしましょう。とくに大口預金はキャッシュカードを作らないようにしたほうが無難です。引き出しは預金と印鑑で行えばいいのです。ICキャッシュカードへの切り替えをおすすめ
ICチップの載ったICキャッシュカードは、口座情報が暗号化されて格納されているため、偽造しにくい構造になっています。また、情報を取り出そうとするとデータが壊れるよう工夫されたカードもありますから、安全面ではほぼ万全といえます。このICキャッシュカードは4つのメガバンクすべてが発行しています。それに切り替えるのには手数料がかかります。クレジット機能付きやポイント制などの特別な口座以外の通常な口座の場合、1050円から2100円かかります。しかし、いまはほとんどの場合、キャンペーン期間中で、無料で手にすることができます。今年後半からは有料になるところが増えるようです。
IC対応のATMが少ないので確認してから持とう
ICキャッシュカードに切り替える際の注意点があります。ひとつはIC対応のATMが少ないことです。だいたい有人店舗に一台ある程度で、無人店舗には一台もないところがまだ多いのです。そのため、せっかくICキャッシュカードを手にしたものの、使える場所が少ないという声もあります。この不便をなくすために、東京三菱銀行を除いた3つのメガバンクでは、磁気ストライプ付きのICキャッシュカードの発行を行っています。磁気ストライプがついているから、従来のATMでも利用できるという利点があります。しかし、磁気ストライプがついているため、スキミングにあう危険性もつきまといます。これでは何のためのICか分からないという人もあるでしょう。こうした問題を解決するために、磁気ストライプの引き出し限度額を5万円、10万円と小さく設定できるようにしています。これならスキミングされても被害を最小に抑えることができるわけです。
誰にも知られない暗証番号の作り方
4桁の暗証番号には悩まされます。スキミング被害にあった人のうち4割が生年月日を暗証番号にしていたといいますから、驚きですが、なぜか、まだ生年月日を暗証番号にしている人が多いのです。しかし、生年月日だけはやめたいものです。他に何かよい番号を見つけたいのですが・・・。これがじつは難しいのです。
私が実践しているのは、自分が忘れられない記憶にまつわる番号をつけなさいということです。できればラッキーな思い出がよいでしょう。幸せな思い出にまつわる番号なら、暗証番号を打つたびに幸福な気持ちになりますし、精神衛生にもよいのではないでしょうか。
受験番号、初任給、山の高さ、機器の型番
では、実際にどんな番号があるでしょうか。いま思いつくのは、高校・大学に受かった時の受験番号です。憧れの学校に受かった時の喜びは大きなものです。その時の番号は一生のお宝という人もあるのではないでしょうか。また、初任給の金額もいいかもしれません。その最後の4桁を暗証番号にしてしまうのです。さらに、趣味でいうと、登山愛好家なら、好きな山の標高、オーディオファンなら、愛用アンプの型番などもよいでしょう。いますぐできる対策をとって自己管理しよう
キャッシュカードは預金を引き出す便利な道具ですが、スキミング事件が広がるにつれて、「むきだしの現金」となっています。この被害を銀行はなかなか補償してくれませんでした。それが社会問題にもなりました。世論を受けて最近になって銀行もルールを変えて補償を検討しているようです。しかし、私たちの自己管理こそが大切なのではないでしょうか。それには無駄なキャッシュカードは持たないことです。大口預金のキャッシュカードは持たないなどのルールを作って管理しやすいまでにカードの数を減らしましょう。また、暗証番号ですが、人に知られない自分だけの番号をつけるようにしましょう。最近のATMは暗証番号の変更を簡単にできるようになっています。こうしたいますぐできる対策を、後回ししないでひとつひとつしてほしいものです。<関連サイト>
三井住友銀行ICキャッシュカード
みずほ銀行ICキャッシュカード
東京三菱銀行ICキャッシュカード
UFJ銀行オールワンICキャッシュカード