●年金資産はどう運用されているか
年金資金運用基金の基本ポートフォリオを見てみましょう。同様のものには厚生年金基金連合会や簡保資金の運用ポートフォリオもあります。
40兆円を超える巨大資金ですが、そのポートフォリオの構成比率を再確認しておきましょう。
資産分類に注目してください。短期資産、債券(国内・外国)、株式(国内・外国)の5大分類となっております。
そして、各資産の期待収益率(リターン)は次のように想定されています。
ポートフォリオの期待収益率は比較的簡単に計算できます。上表のように、各資産の期待収益率に構成比率を乗じて、その答えを単純に合計したものとなります。
●リスクの計算は正直手に負えない
各資産ごとのリスクは標準偏差で表されています。分散投資の効果として複数の資産を組み合わせると、ポートフォリオのリスクは一般に減少します。その減少割合を相関係数というものを使って算出します。相関係数は2資産間の値動きがどう関係しているかを表します。+1~?1の間の値をとり、+1に近いほど同方向に動き、?1に近いほど正反対の方向に動き、0に近いところでは値動きに関連性はないことを意味しています。
ところが、資産分類が5つもあると各資産の標準偏差と相関係数がわかっていても、ポートフォリオとしての標準偏差は簡単には算出できません。ここでは、算出された結果を基にイメージしておくにとどめます。正直に申し上げれば、ガイドには説明困難だからです。詳しくは下記の関連サイト等をご研究願います。
このコーナーでは、ライフプランの全体像までは取り上げませんが、家計ポートフォリオをどう読んでいけばよいのか、実例に基づき解説していきたいと思いますので、ぜひ、あなたの金融資産の明細をお寄せください。
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