現在、出版コンサルタントとして活躍されている土井さんに、お話を伺いました。
土井さんは、ビジネス・実用書の「陰の仕掛け人」として、
『ユダヤ人大富豪の教え』(40万部突破)
『もえたん』(13万部突破)
を始め、数々のベストセラーのきっかけを作った方。
ビジネス書については右に出るものがいない、という有名な出版コンサルタントです。
印税で稼ぐにはどうすれば良いか?
エリエス・ブックコンサルティング
代表・土井さん |
広瀬:
一般の方は、本を書けば印税で稼げると思っていると思うのですが、「本を出版して印税で儲ける」というのは可能なんでしょうか?
土井:
出だしから、話をくじいてしまって申し訳ないのですが、印税で稼ぐというのは、考えないほうが良いですね(笑)
通常、ビジネス書の場合、1万部売れたら上出来だと言われてるんですが、本の定価が1冊1500円で、印税が6?10%くらいなので、10%としても手に入るのはせいぜい150万円程度。
しかも、本を書くのはとても手間が掛かりますよね。
執筆に3ヶ月から6ヶ月かかったとしても、150万円の利益だと考えると、あまりうまみが多い仕事とはいえませんね。
広瀬:
そうですね。
ビジネス書だと10万部売れるとすごいと聞いたことがあるのです、10万部売れれば印税は1500万円ってことになるので、まあまあですよね。
10万部売れる本ってどのくらいの割合ですか?
土井:
一日平均200~300冊の新刊本が出版されています。年間で7万冊ですね。
その中で、ベストセラーと呼ばれる本は、ビジネス書では、月に1本出ればいいほうです。
書店に平積みになる時点で、甲子園に出場するのと同じぐらい大変なことなんですよ。
その影には、書店にすら並ばなくて消えていく本がたくさんあるんです。
広瀬:
厳しい世界なんですね。