あなたの名前は両親の夢と期待の結晶
あなたもご両親の夢と期待を背負って生まれてきたのです |
「こういうふうに育ってほしい」。あなたもあなたのご両親も、子供に夢と期待を込めて名前をつけたはずです。子供はきっと目をキラキラさせながらあなたの話を聞いていたでしょう。
でももし、「占い師さんに選んでもらった」「縁起が良い名前の本の中から選んだ」と答えたとしたら、きっと子供はがっかりするのではないでしょうか。
同じように子供が大きくなったとき、必ずあなたの仕事の中身や、職業人としての生き様に興味を持つでしょう。そのときあなたは何を伝えられるでしょうか。
誰かのアドバイスに従い、会社や上司の指示に従い、「なるようになってきた」という他人任せの生き様を聞いて尊敬する人は少ないと思います。「いやそんなことはない、いろいろな悩みにぶつかりながらも、自分自身で決断し、自分の人生を切り開いてきた」と答えるかもしれません。ではもし、子供からこんな問いかけをされたら、何と答えるでしょうか。
「そんなにがんばっているのなら、どうしてうちにはお金がないの?どうしていつもそんなに疲れているの?」
「占い師が決めた」……他人の価値観で、自分が一生付き合う名前が決められてしまうという、人によってはとても寂しいことだと感じるでしょう。同様に、「会社からの命令で」……他人の器やコントロールの中で、自分の半生が決められてしまうとしたら……?
毎日会社に行っていると、主体性がなくても生きられますし、会社の動きについていけば、とりあえず日々の生活はなんとかなります。でも、その状況に麻痺してしまうのは、とても寂しいことだと思います。
あなたの自伝を買いたいと思うか
自分が現在70歳だとして、自伝を作ったとしましょう。自分で書くもよし、プロのライターに依頼してあなたが話したことをまとめてもらうのでもよし。やんちゃな小学校時代、初恋を経験した中学校時代、親に反抗していたけど友情やスポーツで充実していた高校時代、バイトに明け暮れ恋人との同棲も経験した大学時代。
そしてはじめて社会人になった。自律して生きる一人の人間として、さまざまな社会的責任を負い、仕事に打ち込む。結婚や出産、子育てを経験し、失業や降格という胃に穴が開くような体験もしたかもしれない。
子供が成人し、一緒に酒を飲んだ。娘の結婚式ではガラにもなく泣いた。定年退職し、そばを打ったり、家内と旅行に行ったりして過ごした・・・。
1年かけて、やっと自伝が完成しました。その自伝を、あなたならいくらで買いたいと思うでしょうか。
人間が晩年、大きな後悔をする時というのは、やったことに対してではなく、まだやれる余力があったのにもかかわらず、やり尽くさなかった時だそうです。
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