声は第三のビジネススキル
声によって相手に与える印象は、まるで異なります |
しかし、「良い声」はあらゆるコミュニケーションを有利に進める非常に強力な武器なのです。
俳優の渡哲也さんのような「響く低音」は本当にシビレます。米大統領選でも勢いのあるオバマ氏も魅力的な声を持っています。声は人を感動させる力があります。人を動かす力があるのです。
「声は変えられないのでは?」と、今まであまり注目されていませんでしたが、声は声帯という筋肉ですから、トレーニングによって鍛えることができるのです。語学やロジカルシンキング、マーケティングやファイナンスを学ぶのと同じように、これからは声の出し方を学ぶ時代が来るかもしれません。
声が印象をつくる
メラビアンの法則をご存じでしょうか。心理学者のアルバート・メラビアンが、話し手が聞き手に与える印象を決める要素を測定したところ、次のような結果になったそうです。見た目・しぐさ: 55%
声の質・大きさ・テンポなど: 38%
話す言葉の内容: 7%
「見た目」はやっぱりか!という感じですが(笑)、なんと、「声の質・大きさ・テンポなど」が印象を決める要素の4割近くを占めているそうなのです。それくらい、「声」というのは大切だということです。
声がビジネスを変える?
話す内容が同じであっても、声の質によって相手に与える影響はかなり異なります。モゴモゴとくぐもった声や、細く弱々しい声だと、自信がないように聞こえ、説得力が弱くなります。聞き取りにくい声だと会話がしんどくなります。しかし、力強く通り、響き、聞き取りやすい声だと、内容がそれほどでなくても、説得力や信頼感がありますし、安心して聞くことができます。声によって、商談や交渉、プレゼンでの勝率も変わってくるのです。
そういった理由があるためか、欧米では一級のビジネスパーソンはボイストレーニングを受けています。人前で話す機会の多い政治家や企業経営者は、パーソナルボイストレーナーをつけているそうです。小中学校の授業にもボイストレーニングの時間を設けている学校もあるくらいです。
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