給料を使い切って自分に投資しよう
20代では、節約して小さくまとまるのではなく、自分の成長のために、「モノ」よりも「経験」にお金を使ってみましょう。(もちろん、「モノ」であっても、ノートパソコンのように、自分の生産性が高まる道具などへの投資は有効です)「ラ・ボエム」や「モンスーンカフェ」で有名なグローバルダイニングを設立した長谷川耕造氏は、若い頃ヨーロッパを放浪したといいます。彼にとっては、お金の節約や時間の効率化よりも、徹底的に経験を積み重ねた人と言えます。
「モノ」はお金さえあれば誰でも同じ物を買えますが、経験は自分一人のもの。誰にも真似できません。
毎月の給料を全部使い切ってしまうくらいの気持ちで、各種セミナーに参加して自己を高め、歌舞伎や能を見て日本の文化を感じ、高級ホテルに泊まって一流の接客サービスに触れてみる。長期休暇には短期留学してみたり、海外をヒッチハイクしてみたり。あるいは、ピアノや茶道といったビジネス以外の教養分野を習ってみたり、ダンスや格闘技など、若者にはなじみがないスポーツを体験してみたり。
仕事でも、胃が痛くなるような超重圧の中で仕事をしてみましょう。誰もやりたくないようなしんどい仕事、例えばライブドアの社長を引き受けた平松庚三氏のように、あえて火中の栗を拾うような仕事を、自ら手を挙げてやってみる。
30代以上になると、家族がいたり、住宅ローンの返済があったりと、好き放題にはできないかもしれません。そこで、20代に好き放題しておくのです。その経験が30代以降の分厚い人間的魅力を形成し、30代以降の収入カーブを急上昇させるのです。