キャリア間の値下げが進んでいます。ユーザーにとってはうれしい値下げですが、通信料の値下げと割賦販売による買い換えサイクルの長期化でキャリアの収益低下への懸念もでてきそうです。

ところで、利益の低下で一番響くのが新規端末の開発です。

スマートフォンの端末はインターネットの発達に対し十分な機能を獲得していません。現在の基本機能は若干性能は向上してはいますが、コンセプトは正直古い仕様のままです。

まずは、もっとも身近な表示装置をみてみましょう。
液晶は、初期のQVGAからVGAなど高解像度化しています。また液晶サイズも携帯電話型でも3インチ程度まで大型化しています。しかし、PCのWebサイトは既にWVGAよりも大きくなっており、インターネット端末と呼ぶには狭い表示能力となっています。

現実にPCモニタ並の高詳細な液晶を搭載し、1024×768ピクセルを3インチ液晶で実現できたとしても、テキストは読めるレベルとはいえそうにありません。
現在の液晶装置では、携帯電話サイズのスマートフォンでは拡大するインターネット情報を十分に表示することはかなり難しいといえます。

この問題の解決には、現在は2つの方法が期待されています。一つは、仮想モニタ装置です。単眼型であれば、メガネサイズ、片目装着する仮想ディアスプレイが利用できる可能性があります。もう一つは、電子ペーパーや有機ELなどの曲げられるディスプレイです。曲げられるディスプレイは、本体に収納することが可能なため、本体サイズより大きな表示装置を利用することが可能です。

これらの新しい試みは開始されていますが問題もあります。仮想モニタは見た目や装着時の違和感やスマートフォンとの接続方法など。電子ペーパーでは、収納することによる耐久度などに課題がありますが、海外では今年に市場投入され始めます。

次に問題となるのが、バッテリーです。
現在のスマートフォンには、3G通信のほかに、Bluetooth、無線LANと、バッテリーを消費する機能が多く搭載しています。3G通信だけでもメールや音声通話を頻繁に利用すると、まる1日もたないことも多くあります。これが無線LANやネット動画閲覧などを利用すれば、現在のリチウムイオン電池では一気に消耗します。通信機能やAV機能を常用するには現在のリチウムイオン電池では力不足となりつつあります。

リチウムイオン電池の代わりにと期待されているのが燃料電池です。燃料電池であれば、リチウム電池の2倍以上のバッテリー持ちが期待できることや、充填が数秒で完了するなど、リチウムイオン電池をしのぐ性能を持っています。

燃料電池は、家庭用電源から充電できるリチウムイオン電池と異なり、補給方法の規格と店舗などへの展開に課題があり、コンビニ販売などの展開に期待されています。

急速に機能向上するスマートフォンですが、ケータイとインターネットやAV端末としての次世代モバイルツールとなるには基本機能の変革も大切なキーワードとなると思います。
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