2007年は日本国内のスマートフォンが芽吹いた年だったといえます。
スマートフォンは、音声通話が可能なスモールコンピューターといってもよい端末ですが、PDAに音声通話を追加するのか、ケータイにコンピューター的OSを搭載するかで、まだ着地点が定まってないともいえる端末です。

現在国内のスマートフォンは、PDAと呼ばれる小型の個人情報端末であるものベースにしている端末を表しているといってもよいと思います。
PDAの時代には、Epoc OSを搭載したPsion、Windows CEをベース搭載したPocket PC、PalmOSを搭載したPalmが登場し、スタンドアローンもしくはPCコンパニオン端末から通信機能をサポートするコミュニケーターへの変化を経て、スマートフォンへと転身してきたといってよいでしょう。これらのPDAは、EpocOSからSymbianOSへ、Windows CEからWindows Mobileへとオペレーティングシステムを音声通話に対応していくことでスマートフォン端末に搭載されるにいたっています。

スマートフォン初期は、海外でノキアのCommunicatorやHandspringのTreoが先行して登場し、ノキアはこの分野で大きく先行しました。海外では、SymbianOSで市場投入に成功していたノキアですが、2004年にボーダフォンから「Vodafone 702NK(ノキア)」を投入します。また2005年にはNTTドコモが「FOMA M1000(モトローラ)」を投入しますが、どちらもスマートフォン展開としては成功にはいたりませんでした。

Windows Mobileはノキアに遅れをとりましたものの、世界的なシェアを有するWindows互換の優位性を軸に、Windows Mobile 5.0から本格的なスマートフォン市場への進出を開始します。そんな中ウィルコムからPHSの通信網を利用したシャープ製のW-ZERO3が投入されます。かなり割高で音声通話が使えないデメリットがありながらも海外端末を購入して日本語化して利用していたユーザーを除き、海外のスマートフォンの登場を眺めることが多かった国内のモバイルユーザーにとっては待ちに待った端末の登場となりました。

W-ZERO3は、スマートフォンというには大きなきょう体でしたが、音声通話とWindows Mobileが利用できる機能によりセールス的に成功し、現在のスマートフォン市場の基礎を築いたといえるでしょう。その後、W-ZERO3はケータイサイズまで小型化したW-ZERO3[es]の登場により、スマートフォンのイメージを固定化することになります。

ウィルコムの成功をみて、3大キャリアのドコモとボーダフォンを買収したソフトバンクモバイルが大きな動きを開始します。ドコモは、htcの「hTc Z」を、ソフトバンクは同型の「X01HT」を市場投入します。この端末によりケータイサイズながらスライドキーボードを搭載し、無線LAN/Bluetoothと3G高速通信及び音声通話をサポートする高機能スマートフォンが国内に登場することになります。

国内のスマートフォンにとっては、ソフトバンクモバイルの存在は大きかったといわざるを得ないでしょう。第3位のソフトバンクはドコモやauに対抗するため、即時効果の通信料金の値下げと端末の多様化を前面に押し立てた戦略は成功します。結果として他社との差別化できるスマートフォンを強化することにもなり、現在までにWindows Mobile 5.0の「X01HT」、Windows Mobile 6standardの「X02HT」、Windows Mobile 6 Professionalの「X01T」をそろえるにいたっています。

また、SIMロックフリー端末、「Nokia E61」「HTC X7501」「HTC P3600」が登場したことも大きな一歩といえそうです。
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