大人気! 現役東大生と巡る本郷キャンパスの名所
東大・本郷キャンパスのシンボル『赤門』。文政10年(1827年)建立の重要文化財ですが、実は正門は別にあります |
日本最初の国立大学であり、ノーベル賞受賞者や政治家など数多くの著名人を輩出している『東京大学』。現在、東京近郊に3つのキャンパスがありますが、東大を象徴するスポットが集まっている本郷地区キャンパスでは、現役東大生がガイドを務める『東京大学キャンパスツアー』を開催、大変な人気を集めているのです。現役学生ならではの興味深い話も飛び出すキャンパスツアー、その内容をご紹介しましょう。
『赤門』~瓦に隠されたヒミツ
週末の土・日、各日2回ずつ開催される東京大学キャンパスツアーは、東大のシンボルの一つ『赤門』の前に集合となります。中には受験の下見に来たとおぼしき高校生もいますが、ツアー参加者の年代・性別は実に様々。そこへ学生帽に黒マントという雰囲気ある出で立ちの現役学生のガイドさんが登場! 東京ドーム12個分もあるという広~いキャンパスの一部を2時間かけてじっくり巡るツアー、いよいよスタートです。赤門の鬼瓦。スタート地点から驚きの秘話が飛び出し、この後どんな話が聞けるのか期待が高まります |
最初の説明はスタート地点でもある『赤門』にて。1827年に建立された赤門の正式名称は『旧加賀屋敷御守殿門』。本郷のキャンパスは江戸時代、そのほとんどが加賀藩主・前田家の上屋敷だった場所で、赤門は前田家が徳川将軍家から奥方を迎える際つくられた門なのだそうです。なるほど、瓦には、おなじみ葵の紋と前田家の家紋が配されています……がっ、ここで驚きの事実が! ガイドさんに促されて瓦の一部をよぉく見てみると……ひときわ目立つ鬼瓦に、なぜか『學』の文字が?! 実は赤門は関東大震災の時、瓦が落ちてしまうという被害に見舞われ、その修復時、学校を表わす『學』の字をデザインした瓦を作って置いたといわれているのです。そんな赤門は旧国宝、現在は重要文化財に指定されています。