WTPとは何か?
Javaの開発環境といえば、まず真っ先に思い浮かぶのが「Eclipse」でしょう。Eclipseは、現在もっとも広く使われているJava開発環境といえます。が、このEclipse、意外に機能としては強力ではありません。特にサーバサイドの開発を行う場合、必要な機能がほとんどそろっていないことに驚かされます。
もちろん、Eclipseはさまざまなプラグインを組み合わせて独自の環境を構築できるのが持ち味ですから、各種のプラグインを使えばそれなりの環境を作り上げることは可能です。が、「あくまで外部の開発メーカーが作るプラグイン頼み」というのは不安ですし、あれこれとプラグインを探して最適なものを組み合わせるのもけっこう大変です。「標準で強力なサーバサイド開発ツールが欲しい」と思う人は多かったはずです。
WTPのダウンロードページ。all-in-oneというインストール済みのものが便利です。 |
このWTPは、どんなことができるのでしょうか。その特徴を簡単に整理してみると以下のようになるでしょう。
●サーバサイド全般を網羅
WTPでは、JSP/サーブレットによる簡単なサーバサイド開発から、EJBを使ったJ2EE開発、WSDLなどのWebサービスなど、幅広い開発に対応しており、プロジェクト単位でこれらのJ2EEアプリケーションを管理し作成できます。
●主なサーバに対応
WTPでは、標準でTomcat各バージョン、BEA WebLogic、WebSphere、JBoss、JOnAS、Oracleなど多くのサーバに対応しています。これらのサーバ設定を用意することで、必要なサーバを使ってプログラムを動作させることができます。
●専用エディタによる編集環境
WTPではHTML、XML、JSP、JavaScriptなどサーバサイドで使われる多くのファイルフォーマットに対応しており、それぞれ専用のエディタを用意して快適な編集環境を提供します。単にテキストエディタが強化されたというだけでなく、例えばXMLなどでは階層構造をビジュアルに把握し管理できるような専用エディタなども用意されています。
以上のように、標準的にサーバサイドで必要とされる主な機能を全て持っているのがWTPです。今まであちこちのプラグインを組み合わせて実現していたようなことが、WTPだけで(おそらくはそれまでよりもはるかに強力なものが)手に入るわけです。