そんな木造の国内3基目、東日本初となるのがホワイトキャニオンなのだ。2,500立方メートル分の南部アメリカ産直輸入木材サゥザンパインを、ボルト15万本、クギ90万本を使いきり、米国ユタ州ザイオン国立公園のチェッカーボードメサを彷彿とさせる自然美な姿に作り上げたのです。
その複雑ながらも幾何学的な美しさをさらにアップさせるのは、白の色使い。夏は輝き、冬は凛とした雰囲気を漂わせ、絶叫マシンには似つかない姿。
このデザインは、米国テキサス州ヒューストンにある人気テーマパーク、アストロワールドにあるテキサスサイクロンと高さや速度、傾斜、レイアウトなど近い要素を取り入れているとか。となると姿かたちも似ているはずで、さらにはこのテキサスサイクロンは遊園地の原型であるコニー・アイランドのサイクロンをモチーフにしている。つまりはこのホワイトキャニオンを見て1920年代にタイムスリップできる楽しみもあります。
日本初の横G1.5のスリルを体感!
さて、容姿はさておき、ホワイトキャニオンの人気の秘密はやっぱりスリル! 横向きにかかる重力(G)が通常の0.5の3倍の1.5G! 一説には、相撲の立会い級の力だそう。座席横のバーがなければ左右の木にぶつけそうな勢いで頭が振られる。右にググッ、左にググッとカーブの度に首に力を入れて。ホント肩がこるほど。
それとレールが左右に傾斜する角度がカントといいますが、これが最大で50度のところがあり、スムースに曲がれるなんてもんじゃない、今にも倒れそうな恐怖。あーっ!とお尻が浮きますが、まあ一瞬なので。
約3分間の所要時間も、最高速度84.4km/hで綴られるアップダウン、急カーブ、カントの連続であっという間に終わっちゃったという感じ。独特のサウンド、揺れ、しなりなどの木造ゆえの楽しみは1回乗っただけでは満喫できないかも、です。連続して挑戦すべし。