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上品な青さに触れてみて! はじめての青磁

韓国を代表する文化財の青磁には人を魅了する独特の「青さ」が特徴です。この青さは現代の科学をもっても再現できない幻の青だってご存知ですか?この神秘的な青磁をご紹介します。

執筆者:河村 裕美


韓国文化の代表的な存在の青磁。でも日本人にはどちらかというと白磁のほうが人気だとか。私は、青磁の青さに惹かれて窯元を尋ねたり、お店を回ったりしています。そんな中で気づいたことをご紹介したいと思います。

【歴史】

韓国で青磁が作られ始めたのは、統一新羅時代の9世紀から高麗時代の10世紀にかけてです。日本ではちょうど平安時代のころです。12世紀になると高麗青磁の全盛期となっていきます。また、韓国独特の象嵌の技術も開発され、繊細で美しい韓国陶器を代表するものとなっています。

【特徴】
青磁の一番の特徴は、その青さ。澄みきった海のような青さとうっすらとしたグリーンが混じったようななんともいえない微妙な色が感じられます。利川の陶房を訪ね古老にお話を聞いたところ、本当によいとされている青磁には「つや」がないとのこと。つやけしの生まれたての赤ちゃんのような肌触りのものがよいとされているとのことです。ぜひ、国立中央博物館や利川などで展示してある青磁を注意深く見てください。


【青磁を買う】
青磁を買うのに初めての人におすすめなのは、仁寺洞。デパートや免税店でも売っていますが割高です。仁寺洞では、作家物などを説明をききながら購入することもできます。高名な作家のものも見るだけはただです!目の肥やしのためにもたくさんの青磁を見ましょう。もっと割安にという人は、利川の窯元をたずねてみるのもいいですね。

【青磁の鑑定眼をつける】
とにかくたくさんの作品を見る!いいものも悪いものも見て比較してみる。窯元の窯の周りには、失敗した作品を割って投げてあります。その破片などを収集して、研究するのもいいですね。私もあまりに高すぎて買うことができない作家の窯の破片を拾って集めています。貫入(ひび)の状態など、いいものは繊細で細かく陶器の表面を覆っています。

【本物・ニセモノ】
悲しいことに青磁の世界にも有名な作家のものですと、ニセモノが出回ります。有名なのは海剛窯のものなど。ちなみの本物とニセモノの写真をお見せします。ちなみにこのニセモノはソウル市内のデパートで売られていたものです。
(本物)
象嵌の鶴が細かく描かれており、貫入も細かい網目状に入っています。

(にせもの)
写真ではわかりにくいのですが、光沢がありすぎで、貫入も大雑把。象嵌の鶴も雑です。


ニセモノを買わないためには、やはり専門店か窯元で買うのがいいと思います。できれば、いわれや作家のことなどを説明できるお店で買ってくださいね。いいものはそれなりに値が張るものです。有名作家のものが格安なのは疑って掛かったほうが無難です。あなただけの逸品をさがしてみてくださいね。
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※海外を訪れる際には最新情報の入手に努め、「外務省 海外安全ホームページ」を確認するなど、安全確保に十分注意を払ってください。

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