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北太平洋の女王「氷川丸」が重要文化財に(2ページ目)

山下公園に係留されている、日本郵船氷川丸。氷川丸は1930年にシアトル航路用に建造された貨客船で、1960年の引退後、1961年から横浜のシンボルとして係留されています。社会・経済史上における役割と造船・工芸技術上の価値を評価され、国の重要文化財に指定されました。竣工当時の面影を残すレトロな船内を見学してみましょう。

田辺 紫

執筆者:田辺 紫

横浜ガイド

レトロな機器類に「萌え」!? 貴重な船内を見学

  • 船長室、操舵室:豪華貨客船を操る気分を味わう
気をつけながら狭い階段を上がると、船長室と操舵室を見ることができます。

船長室:万が一のトラブルに備え、船長室は操舵室の下に配されています。デスクやテーブル、バスルーム、ベッドルームなど、コンパクトながら格調高いインテリアとなっています(2016年12月28日撮影)

船長室:万が一のトラブルに備え、船長室は操舵室の下に配されています。デスクやテーブル、バスルーム、ベッドルームなど、コンパクトながら格調高いインテリアとなっています(2016年12月28日撮影)


操舵室:レトロなデザインの計器類が並びます。大きな舵もあるので、子どもはもちろん、大人もちょっぴりわくわくする空間(2016年12月28日撮影)

操舵室:レトロなデザインの計器類が並びます。大きな舵もあるので、子どもはもちろん、大人もちょっぴりわくわくする空間(2016年12月28日撮影)


  • 屋外デッキ:船上から横浜ならではの風景をのぞむ
屋外デッキは、チーク材が使われています。メンテナンスが大変とのことですが、当時、甲板員によって美しく磨き上げられていました。ここから大さん橋やみなとみらいの風景を眺めて、船旅への想いを馳せてみては。
屋外デッキのチェアに座り、大さん橋に停泊中の大型客船を眺めると、船旅への憧れがいっそう高まります(2016年12月28日撮影)

屋外デッキのチェアに座り、大さん橋に停泊中の大型客船を眺めると、船旅への憧れがいっそう高まります(2016年12月28日撮影)


土曜日、日曜日、祝日には通常時は入れないオープンデッキが開放されます(2016年11月18日撮影)

土曜日、日曜日、祝日には通常時は入れないオープンデッキが開放されます(2016年11月18日撮影)

オープンデッキからは、横浜マリンタワーや山下公園、みなとみらいなど、横浜観光地ならではの景色を一望できます(2016年11月18日撮影)

オープンデッキからは、横浜マリンタワーや山下公園、みなとみらいなど、横浜観光地ならではの景色を一望できます(2016年11月18日撮影)



  • Cデッキ:整然と並ぶレトロな機器類に“萌え”!?
一番下のCデッキへと降りていきましょう。氷川丸の心臓部ともいえる、機関室(エンジンルーム)になっています。当時の最新鋭であるB&W社製ダブルアクチング・ディーゼルエンジンがそのままの姿で残されている、貴重な産業遺産でもあります。

氷川丸の心臓部・機関室。当時の最先端ディーゼルエンジンが搭載されています(2016年12月28日撮影)

氷川丸の心臓部・機関室。当時の最先端ディーゼルエンジンが搭載されています(2016年12月28日撮影)


レトロなデザインの計器類はフォトジェニック!(2016年12月28日撮影)

レトロなデザインの計器類はフォトジェニック!(2016年12月28日撮影)


細い通路を抜けると、ギャレー(厨房)のパネルがあります。ここで、乗客・乗員合わせて300名もの食事を作っていました。日本郵船は食事に力を入れていたことから、氷川丸にも腕の良いコックさんが乗船し、「氷川丸の料理はおいしい」とたいへん評判だったそうです。

ギャレーの説明が書かれた細い通路。料理はおいしいと評判で、「氷川丸産」のもやしを作っていたそう!(2016年12月28日撮影)

ギャレーの説明が書かれた細い通路。料理はおいしいと評判で、「氷川丸産」のもやしを作っていたそう!(2016年12月28日撮影)

三等客室:一等客室の華やかさとは異なり、こちらはアットホームな雰囲気。一等客室などのエリアには自由に行き来することができなかったため、三等客室エリアは当時は区切られていました(2016年12月28日撮影)

三等客室:一等客室の華やかさとは異なり、こちらはアットホームな雰囲気。一等客室などのエリアには自由に行き来することができなかったため、三等客室エリアは当時は区切られていました(2016年12月28日撮影)


展示室[氷川丸の航跡]:戦前・戦中・戦後の氷川丸の変遷や激動の運命、人々とのつながりがよくわかるパネル展示(2016年11月18日撮影)

展示室[氷川丸の航跡]:戦前・戦中・戦後の氷川丸の変遷や激動の運命、人々とのつながりがよくわかるパネル展示(2016年11月18日撮影)


船内をぐるりと回ると約30分~1時間ほど。じっくりと映像や説明書きを見ると1~2時間ほどかかるかもしれません。重要文化財に指定された価値ある船内をぜひ見学してみてください。

毎月第2・第4土曜日には「氷川丸船内ガイドツアー」(11:00~12:00、14:00~15:00、各先着10名、入館時に申し出)も行われますので、くわしい説明を聞きたい方は参加してみては。⇒こちら また、コンサートや季節に合わせたイベントなども催されますので、公式サイトをチェックしてお出かけください。

日本郵船氷川丸
所在地:横浜市中区山下町山下公園地先
営業時間:10:00~17:00(最終入館16:30)
定休日:月曜日 ※祝日の場合は開館、翌日休館
アクセス:みなとみらい線 元町・中華街駅4番出口から徒歩約3分、JR石川町駅または関内駅から徒歩約10分
料金:一般300円、65歳以上200円、小中高生100円、障がい者手帳・特定疾患医療受給証を提示の方(含む介護者1名)無料
※日本郵船歴史博物館とのセット券もあります⇒一般500円、65歳以上、中高生300円
※船内はバリアフリー対応となっておりません
地図:Yahoo!地図情報
お問い合わせ:045-641-4362
URL:日本郵船氷川丸

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