昨年5月に発刊された「彼女を守る51の方法」がコミックバンチ(新潮社)に漫画として連載されるようになりました。元々この本は数ある防災本の中でも異彩を放っていました。

それはこれまでにあった地震対策の本とは全くアプローチを異にしたものだったからです。大学生が彼女とデート中に大型の直下型地震が起き、ストーリー仕立てに被災地で起きる様々な出来事を紹介しようというものですが、解説写真にはなんとグラビアアイドルを使っていました。

原作の監修である渡辺実さん(まちづくり計画研究所)によると、あえて若年層へのアプローチを狙ったこの仕掛けに、発刊時には否定的な反応もあったそうですが、これまでに関心を示さなかった層への普及効果は絶大だったと思われます。結果的にAmazon.co.jpの和書部門で最高6位にランクインのベストセラーとなり、防災本では快挙と言える数字を出しています。
作画の古屋兎丸氏は人気カリスマ漫画家。圧倒的な画力で大震災を描いている。(C)Furuya Usamaru/COAMIX 新潮社

「彼女を守る51の方法」が初の漫画になる理由

漫画
コミックバンチ 全国書店他にて金曜発売 新潮社

さて、このある意味地味な「防災」というテーマがコミックとして受け入れられた理由は、やはり、東海・南海・東南海などのプレート型地震や、関東の直下型地震の発生が間近である、ということが一般的に共通認識として出来てきた、ということが大きいのではないかと考えられます。

折りしも本年は緊急地震速報が実用化されようとしている節目の年。中央防災会議も様々な計画を続けざまに発表しています。まさに大型地震発生までまったなしの状況ということを、少なくともお役所は認識しています。

しかしその認識も若い世代には全く浸透していないのも事実です。このコミックの存在により、一人でも多くの若者が防災について意識するようになれば、有事に必要な若い人材の確保につながるでしょう。


この漫画の簡単なストーリー


(新潮社HPより)

2月23日、首都圏にマグニチュード8の巨大地震発生!!
お台場で地震に巻き込まれた三島ジンとその元同級生岡野なな子。
崩壊した都市をくぐり抜け、災害の中助け合う二人だが……!?

古屋兎丸が送る超本格的地震シミュレーション!!
あなたは大震災に直面したとき、大切な彼女を守ることが出来ますか?


主人公の二人

三島ジン
21歳、慶鳳大学の3年生。
お台場のテレビ局、アルプステレビの会社説明会に来ていたとき、地震に巻き込まれる。
いい会社に入り、安定した収入と優しい妻や子供を持つのが夢。


岡野なな子
21歳、喫茶店アルバイトのゴスロリファッションの少女。
ジンとは中学時代の同級生でバスケ部仲間。
大好きなバンド、サリン・ヘルヴァインの解散ライブに来ていたときに地震に巻き込まれる。


この二人が被った地震は、これまでの人生で味わったことのないM8クラスの巨大な直下型地震だった…


【関連サイト】
彼女を守るプロジェクト本部(携帯サイト)
コミックバンチ




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