因果関係ははっきりしないものの、地球温暖化の影響により、海面温度が上がったため、台風が大型化し、局地的な集中豪雨が頻繁に発生するようになったといわれています。そして日本国内の都市部においても、想定を超える雨量が発生して、排水が間に合わないなどの被害が多発するようになりました。
また東京ではヒートアイランド現象(地面のコンクリート化による気温上昇から起きる)による局地的集中豪雨なども見られています。平成11年には、地下室浸水により、自宅内で水死という被害が発生しました。
各自治体では洪水ハザードマップを作成し、市民に危険を呼びかけるとともに、河川や排水設備の整備を進めていますが、想定外の豪雨や同時に地震災害が起きた場合、河川の氾濫なども考えておかないといけないと思います。
都市型洪水の起きる原因
以前は何度も氾濫した多摩川。平成11年、13年、14年と危険水位を超えて被害が発生しています。 |
・アスファルト面の増加により土地の保水能力が下がった
・アスファルト面から直接河川に水が流入するため河川が氾濫しやすくなった
・単位時間に降る雨量がこれまでの想定を上回っている
・生活用排水の流量レベルが増えていて排水が追いつかない
などが考えられている原因の主なものですが、さらに地下水の工業使用などにより、地盤沈下が起きていたりする地域では深刻です。東京の荒川流域には、荒川の堤防が決壊した場合、数時間後に数mの深さに水没してしまう地域が広く存在し、干潮時の水位以下にいる「東部低地帯」(通称0m地帯と呼ばれる)ではよりこのリスクを意識する必要があります。これらの事態を避けるため、東京都では河川、下水道を整備するとともに下記のような施策を行っています。
・洪水情報の提供
・浸水予想区域図の作成・公表
・洪水ハザードマップの作成・公表
・避難・防災体制の整備・確立
・広報・啓発
では市民はどんな準備をしたらいいのでしょうか。
【関連サイト】
東京都の浸水予想区域図・各区のハザードマップが手に入ります。
東京都建設局 河川・水害に備えて
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