防災/防災関連情報

天ぷら油火災の知識と対処方法 天ぷら油火災の危険性(2ページ目)

またしてもマヨネーズで消火しようとして全焼する火災が発生。訓練等で、実際に体験した方以外は、絶対にやめましょう! 消火器や天ぷら油火災用消火具の購入することをお薦めします。

執筆者:荒井 健一

では、もし不幸にして火災が発生した場合、どうすればよいのでしょうか?
一番の解決法は、消火器を使用することです。最近は住宅用強化液消火器というものがあるのを御存知でしょうか? 数年前に新しく開発され、現在家庭用の消火器として主流を占めるようになっています。小型軽量で使い方は簡単。効果も確かで、炎なら1~2秒で素早く消火しますし、同時に油の温度を冷やして再燃を防ぐ役目も果たしてくれます。ぜひ台所に1本は備えておきたいものです。

とても有効な消火機材として、『自動消火設備』の設置をオススメします。私も1台購入しました。興味のある方はこちらで確認してみてください。

もし消火器がなければ、水にぬらした大きめのタオルを手前から鍋に被せてしまい、空気を遮断するという方法があります。ただし、この方法にはいくつか注意が必要です。まず上手く被せることが出来なかったとき、無理にはがそうとはしないでください。鍋をひっくり返して油をこぼす事によって火傷を負うこともあり、さらには発火点に達し、燃焼中の油が広い範囲に飛び散ることによって火災を広げてしまう危険もあります。

また、いったん火が消えても、じゅうぶんに油が冷めるまでは触らないことが重要です。温度が充分さがっていないうちに濡れタオルをとってしまうと、空気に触れた油が再び燃え出してしまうからです。ガス栓の閉止も忘れずに行いましょう。

消火用具などが何にもなければ有効な消火方法ですが、危険性などを考えると、この方法はお奨め出来ません。こんな事を覚える暇があるのならば、消火器を購入しに行きましょう!

また、注意すべき点として、火がついたときには、絶対に水をかけてはいけないことが挙げられます。水は油よりも比重が重いため、油の下に入り込む形で底にたまってしまうので意味がありません。それどころか、油の熱で一気に沸騰して水蒸気爆発を起こし、火柱をあげてしまうのです。

「マヨネーズや野菜を投げ込むといい」などという消火方法もありません。絶対に止めましょう。
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