「何も言わずに去る」ことが最高の大人の別れ方
離婚・カップルカウンセラーの岡野あつこです! 私は職業柄、何千、何万というカップルの別れざまを目の当たりにしてきました。そこで1ついえるのは、「キレイな別れ方はある」ということです。では、男と女のキレイな別れ方とはどんなものなのでしょうか?それは、結婚と恋愛の場合で違ってくることもありますが、「決定的なことは言わない」「さよならを言わない」で別れるのです。もう何を話しても「別れる」ということに変わりないのなら、それ以上の余計なことは口にしないのです。
こうして、さらっと別れた後、時が過ぎれば自分自身や相手の、考えや境遇にも変化が訪れることもあるでしょう。さらっと別れていれば、嫌な思い出を増やさずに済みます。ふと、どうしているかな? と思い出したら旧交を温めることも可能です。お互いの気持ちが一致すれば、元の鞘におさまることもあり得ます。
美しい大人の別れ方は、相手の望み通りにする
自分は別れたくはないのに、相手に別れを切り出されたら? 取り乱して泣いたり感情をぶつけたりはしないことです。相手を愛しているなら相手の望み通りにしてあげるのが愛です。別れたくないという思いは自己愛に過ぎないわけですから。最後の日は最高に美しく、またはカッコいい姿で別れることです。自分が別れたい場合、これは徹底的に相手に嫌われると考えつく限りのことをするしかないです。相手がキレイに別れざるをえなくなるような、汚い人になるとか…?
何も言わずに去る大人の別れ方ができる人、できない人とは?
では、キレイな別れ方のできる人の条件とは? それは、オトナの男と女であること。●オトナの男と女である条件(キレイな別れ方のできる)
1.経済的に自立している
2.身の回りのことが自分で何でもできる
3.精神的に自立している
例えば、結婚生活において夫婦がお互いに仕事を持ち、経済的に50/50で行っていた場合、別れることで合意さえすれば、話は簡単です。が、どちらかが経済的に頼っていた場合、別れることになれば頼っていた方は苦境に立たされてしまいます。そういうことが絡んでくるとその代償をお金で解決する方向へ向かわなければならなくなりますから、別れ話もキレイ、スッキリ簡単に、では済まされなくなります。
一方で、身の回りのことを一切どちらかに任せていた場合も然り。別れた後の非常に不便な生活のことを考えると、簡単には別れられない、ということになります。更に、精神的にも相手に完全に依存している人は、別れてひとりになる、ということなど、想像しただけでも耐えられません。
上の3条件がお互いに揃っていないカップルほど、キレイに別れるのは難しくなります。別れることで自分が不利になる、つらくなる部分に執着するため、泥沼にハマリ易いといえるのです。
大人の別れの後……縁は切らず離れて距離や時間を置けばいい
自立した男と女が恋愛したり結婚したり…。親密になる時期もあれば、離れて距離を保ちたい時期も…。大事なのは、ココなのです。せっかく出会い、一時期でもいい関係になれた相手と完全に別れなくてもいい、離れて距離や時間を置けばいい、ということです。一時的に会いたくなくなっても、別れの言葉は言わない。突き詰めない。縁は完全に切らずにおく。こうして別れて、本当に縁がなければそれっきりですし、縁があればまたいつか会うことにもなる、というわけです。これがオトナのキレイな別れ方。
恋愛依存症の人はキレイには別れることはできないでしょう。徹底的に突き詰めて泥沼のやりとりを乗り越えないと、別れたとしてもいつまでも引きずることになります。自立したオトナの男女は、恋愛、男女の関係が人生の全てではありません。それは人生の一部分です。また、1つ恋が終わっても、いつか次の恋に出会えると経験則で知っていますから、それを楽しみにするくらいの精神的余裕もあります。
このように、オトナであるということは、精神的に解放されていて、男女のことで人生終わりだというほど苦しむことがありません。仕事に自信を持ち、食べたいものを自分で料理できて掃除も洗濯もする。キレイな別れ方も知っている。あなたもキレイな別れ方のできるオトナになって、美しく生きてみませんか?
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