離婚/離婚を決意する前に

エスカレートを防ぐために DVを招く、危険な兆候

どんな場合も、きっかけは「ささいな暴力」。暴力の程度も、回数も、少しずつ本格的になっていく傾向が強いのがDV。「暴力の兆し」に気づいたら・・・。

岡野 あつこ

執筆者:岡野 あつこ

離婚ガイド

理不尽な「力による支配」を許さない

「脅し」を含んだ夫の意思表示は、「ノー」と言う

「はじめから本格的な暴力を受けるというケースは、ほとんどと言っていいほどありません。回数にしても、程度にしても、少しずつエスカレートしていくんです」

その「第一歩」にしても、「身体的暴力」であるとは限らない。相手の目の前で大きな音をたててドアを閉めたり、物を投げる、壊すなどして八つ当りしたり・・・。声を荒げるにせよ、相手をあからさまに無視するにせよ、一般に、相手の人格を尊重していれば出来ないようなことを平気でするというのも、一つの兆項だろう。

「思わずビクッとしてしまうような、そういう態度を夫に取られたとしますよね。そういう時、自分に何か落ち度があったから・・・、と考えてしまうのもわかります。でも、妻に対してそういう態度を取ること自体を、肯定するのは良くない。間違いは間違いであって、反省すれば良いけど、恫喝というか、脅しのような意志表示をされるのは誰だって不愉快だし、そもそもそんなやり方は、対等な夫婦間の行動とは言えないでしょう。

夫がそういう態度を取ったら、『嫌だから止めて』と、はっきり言うことです。『自分がいけなかったから』と口をつぐんで諦めてしまうと、夫の方もそれでいいんだと思ってしまいますよ。そうして、それが少しずつエスカレートする。本格的な暴力に移行していく可能性が出てくるんです・・・」
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