離婚を「事件」にしないために
血なまぐさい犯罪の背景にあった、「離婚」の2文字をとらえ直して・・・
「別れ話のもつれによる殺人」「別居中の夫が」などという言葉は、やりきれないものです。人生を前向きに生きようと選択する「離婚」を、「事件」にしないために。必要なことは、何なのでしょうか。
「生き別れ」に思い残すことの、恐ろしさ
生きる権利を侵すことは、何者にも許されない
年間を通し、日本国内では様々な事件や犯罪が起こっていますが、中でも痛ましいのが、「妻が離婚を言い出して夫から暴行を受ける」あるいは、「離婚後、別居後の、夫側の恨みによる犯行」といったものです。人生を前向きに生きようと、勇気を持って選択した「離婚」で、かつての配偶者から命を奪われるようなことは、決して起こってはなりません。
そこで「離婚がらみの犯罪」が何故起きるのか、そして、それはどうしたら防げるのかについて、ドメスティックバイオレンスの問題に取り組んでおられる小島妙子弁護士のお話を伺いながら、考えてみることにしました。
ワイドショーを賑わせる、夫婦の刀傷沙汰、その背景
1997年秋、国内で二つの事件が起こりました。どちらも未だ判決には至っていませんが、ここに、その概要を記すことにします。