離婚/離婚を決意する前に

夫婦が離婚を考えるとき 不倫の恋の甘い罠-【1】

今が良ければいい、では済まないのが不倫。先のことを冷静によく考えて、どうなるか?それぞれの立場で覚悟して行動すべき。

岡野 あつこ

執筆者:岡野 あつこ

離婚ガイド

今が良ければいいでは済まないのが不倫【1】

不倫の恋が始まるキッカケは、大まかに分けて2種類あります。1つは、「結婚相手以外の恋人を持ち、特別な関係を築きたい!」と、もともとあった願望を満たすためにいわば意識的に相手を見つけるタイプ。もう1つは、たまたま偶然に出逢い意図せずも、不倫の二文字が脳裏をかすめつつも自然な心の反応により恋に落ちてしまった! というタイプ。
 とはいえ、前者は不埒だが後者は雷に打たれたのと一緒で仕方がない、では済まされないのが不倫の恋です。きっかけが何であれ、気持ちが止められなくても、その道を進むのであれば、現在の結婚生活を失う覚悟が必要です。刺激が欲しい、遊びたい、そんな軽い気持ちで始まったものであっても、何もかも失う運命が待ち受けているかも知れません。結婚相手に万が一バレた時、相手はどう出てくるか? 想像してみましょう。

 「黙認し、ほとぼり醒めるまで待っていてくれる」そんな殊勝なパートナーはまず滅多にはいないでしょう。もし、そんな人がいたとしても、嫉妬に苦しみ極限状態までいって、最終的にそのような選択をした…等、心の中で葛藤した挙げ句究極の選択によって答えを自分なりに導き出していたりするのです。その苦しみの記憶はトラウマとなって、心の奥底にいつまでも沈んでいることになります。そんな恨みつらみが積もり積もって、熟年離婚の布石になったりもするでしょう。好きで結婚した相手を、そんなにも傷つけてしまう行動。自分が楽しめば楽しむだけ、苦しむ人間がいるということ。いかに自分勝手な行動か、そのリスクは気づかないうちに膨れ上がっていくこと。肝に銘じて欲しいのです。
 「とにかく自分以外の相手と肉体関係を持ったということが、どうしても許せないから、慰謝料を相手および相手の不倫相手からとって離婚だ!」ということもあるでしょう。それだけの代償を払ってでも不倫の相手との恋を貫くことこそ本望だというなら、それもいいでしょう。しかし、そこまでは考えられない不倫だった場合、それは思わぬ誤算という形で発展しかねません。全てを失うことにもなりかねません。

 以上2つは、不倫をされた側の両極端な反応例でしたが、自分の結婚相手だったら、バレた時どうするか? 想像してみることで、盛り上がった不倫の恋にも歯止めがかかるかも知れません。
 いずれにせよ、パートナーが不倫を知った時、夫婦の選ぶ道は、離婚か結婚生活を続けるのか、二つに一つです。後者を選んだ場合でも目には見えない深い溝ができたり、絆はもろくなり今度こそ些細なことで音を立てて崩れ落ちてしまう可能性は高くなってしまうのです。前者を選んだ場合、即断即決は後悔の元です。特に不倫をされた側は、早く忘れてしまい傷ついた心を
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