「自分らしさの」放棄を、パートナーは望んでいない
夫や妻が、本当に求めているもの
親に心配をかけない良い子、成績のいい優等生を目指して生きてきた女性は、結婚と同時に、今度は「夫に心配をかけない良い妻、優等生主婦」を人生の目標に据えてしまうのでしょうか。しかし、両親と夫では立場が違います。妻がどれだけ優れた主婦であっても、夫は、過去に優等生の自分を両親が誉めてくれたほどには認めてくれません。むしろ、少しくらいは悪妻でもいいから、面白い女でいてほしい、若い頃のように生き生きしていてほしい、などと考えているほどです。判で押したような「良妻賢母」では息苦しいと言って、職場の若い女性に惹かれてしまう、などという不届きな男性までいる始末です。しかし、妻が「良妻賢母幻想」に浸れば浸るほど、夫は「ただ完璧な自分を目指しているだけに見える妻」に、置いてけぼりをくったような気持ちになってしまい、ようするに寂しいのです。
両親を喜ばせたくて頑張っていた試験も、やがてオール5の成績表をもらう快感が忘れられなくて「自分のため」に頑張るようになった、ということがあると思います。
夫のため、家族のためと言いながら主婦としての完璧を目指そうとすることも、それに似ているようです。決して悪いことではないのですが、そうやって夫の存在や、自分自身の「本当の目的」を見失ったまま数年を経ることが、「夫婦の関係」にとってどれだけ危険か、ということに気付かない女性が、意外に多いのではないでしょうか。
次回のコラム、結婚 使用前、使用後-【2】でも「自分らしさ」を保つ大切さについて取り上げます。8月25日にUPの予定です。
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