離婚/離婚の手続き

正しい手続きが、しあわせへの鍵。 口約束じゃダメ!離婚の手続き。

結婚・離婚は紙一枚、といいますが、実際に離婚をするには、さまざまな条件や困難がつきまとい、莫大なエネルギーを費やします。

岡野 あつこ

執筆者:岡野 あつこ

離婚ガイド

いざ離婚!といったとき、勢いにまかせて離婚届を出せば「はい!おしまい」なんて訳にはいきません。その後の生活のことや、子供のこと、財産のことなど、はっきり決めなくていけないことは山ほどあります。それを明確にしないで別れたために、あとで泣きを…なんてことにならないように、きちんとした離婚手続きを知っておきましょう。
離婚には当事者同士の話し合いで決める協議離婚、家庭裁判所が関与する調停離婚、審判離婚があります。また、まれなケースですが、地方裁判所の決定に従う判決離婚というのもあります。

【協議離婚】
現在の日本では、10組中、9組が夫婦それぞれの話し合いによる離婚をしています。つまりいちばん多いのが協議離婚といえます。
協議離婚は夫婦が「別れよう」と合意し、離婚届を提出すれば終わり。手軽さや費用が一切かからないこと、プライバシーが守れるなど、利点もいろいろです。
協議の際に取り決めなくてはいけないのは、慰謝料・財産分与・親権・養育費などについてです。ただし協議離婚でこれらの約束事を「口約束」で決めて別れるのは、絶対禁物!!です。
たとえば離婚時に夫婦の話し合いにより、子供の親権を妻が持ち、夫が月々養育費を入れるとします。最初はちゃんと払い込んでいた夫。でも数年後、まったく振込がなくなるというときが困りもの。しかるべき手続きを踏んでいれば、法的手段に訴えることも。でも口約束の場合、それが困難になります。
●養育費は打ち切りが心配。
特に子供を引き取って育てていく女性は、なにはなくても養育費のことだけは、きちんと決めておかなければなりません。
養育費は「打ち切り」の可能性を考えて、しかるべき手を打っておくことが大切。最も確実なのは、各地方にある「公証役場」に出向いて、公正証書を作成しておくことです。その手間が面倒なら、相手に一筆書かせて印鑑を押させた「念書」を取っておくとよいでしょう。これらの文書があるだけで、トラブルがあったときに証拠として裁判所に提出することができます。

それでは次に調停離婚についてお話しましょう。


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