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福山雅治写真展『記憶の箱庭』を訪れて(2ページ目)

写真家・植田正治の作品が  森アーツセンターギャラリーで開催中の「福山雅治 PHOTO STAGE?記憶の箱庭?」に登場。福山さん自身の作品展示も! (左写真 福山雅治 1998年(c)Masaharu Fukuyama)

塩田 典子

執筆者:塩田 典子

一人旅ガイド


植田正治による各界のアーティストとのコラボ作品

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植田正治 シリーズ<砂丘モード>より 1983年 (c)Shoji Ueda Office
ステージ2では、2005年に植田正治写真美術館で開催され、大きな反響を呼んだ、世界的写真家・植田正治と服飾デザイナーの菊池武夫、アートディレクターの堀内誠一、福山雅治とのコラボレーション展となっています。

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植田正治 シリーズ<砂丘モード>より 1983年 (c)Shoji Ueda Office
植田氏の家族をモチーフにした初期の作品から、ファッション広告作品として有名な「砂丘モードシリーズ」、そして福山雅治を被写体とした作品などが時代を追って展示され、「植田調」として世界的に認められた植田氏の作品の魅力を、多方面から楽しむことができます。東京初公開となる約80点の作品が展示されるとあって、大変貴重な機会といえるでしょう。彼が撮った福山雅治は、まるでオブジェのように山陰の風景に溶け込み、他の4人の写真家のものとは全く違った作品に仕上がっていました。

旅の途中で生まれた福山雅治の作品たち

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福山雅治 1998年
(c)Masaharu Fukuyama
そしてラストのステージ3は、福山雅治初の写真集『f5.6のハロー 1/125のサヨナラ』の発表記念作品の展示コーナー。約10年にわたって世界20ヶ国以上を旅した福山さんが撮影した、モノクローム写真約90点が展示されています。

まず入口に大きな世界地図で旅した国々が表示されていて圧巻! そして彼が愛用するカメラの展示もあり、ファンは目が釘付けです。作品のなかには、スケール感のある風景写真から、道端で見つけた小さな風景、街で出会った人々など、幅広い作品が展示されていました。特に、人物を被写体にした作品は見ていて心温まるものでした。子どもたちやお年寄りの屈託のない笑顔からは、彼の温かなまなざしが感じられました。なかには植田氏を撮影した写真もあり、心を許した柔らかな表情が印象的でした。


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福山雅治 2004年
(c)Masaharu Fukuyama
生前の植田氏が福山さんについて語る映像のなかに「せっかく写真を始めたのだから、写真集にまとめたらいいと思う。僕はもうそんなに撮れないけれども、あとは福山さんに任せたから、どんどんいい作品を撮ってほしい」というメッセージがありました。親子以上に年の離れたふたりの間に生まれた信頼関係、友情のようなものを感じて、私は思わずジーンときてしまいました。

写真展は来年1/14まで開催中ですので、お正月休みを利用して、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか? ひとりでじっくり作品と向き合うのもいいでしょう。シンガーソングライター、俳優、ラジオパーソナリティーとしての顔とは違う、新たな一面を垣間見ることができ、またアーティストならではの感性の鋭さも同時に感じ取れるでしょう。会場では限定ポストカードや写真集の販売も行っています。


福山雅治 PHOTO STAGE~記憶の箱庭~」」
・開催場所:森アーツセンターギャラリー(六本木ヒルズ森タワー52階)
・住所:港区六本木6-10-1
・地図:Yahoo!地図情報
・TEL:ハローダイヤル03-5777-8600
・開館時間:10:00~20:00
・定休日:会期中無休
・料金:一般1.500円 学生1,000円
・交通:東京メトロ日比谷線六本木駅1C出口直結、都営大江戸線六本木駅3出口・麻布十番駅7出口から徒歩4分など
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