大人なのに五月病?
新緑のさわやかな季節なのに、憂鬱な顔の旦那様はいらっしゃいませんか?
「え!? 五月病って、大学に入ったばかりの学生や新入社員がなるものでしょ?」と思っていらっしゃる方。最近は社会人、特に働き盛りの40代でも五月病になる方が少なくありません。最初は小さな体や心の不調も、放っておくとうつ病など重大な心の病に発展することも……! 旦那様の小さな変化をキャッチするのは妻の大事な仕事。今回は、夫の五月病の発見とその対策について考えてみましょう。
「五月病」って何?
「五月病」とは、もともと「受験競争を勝ち抜き、晴れて大学入学を果たした新入生が、その後目標を失って無気力に陥る」、また、「考えていた大学生活と現実とのギャップに悩む」、あるいは「新しい生活環境に馴染めずに、学校へ行かなくなる」、といった状況が5月の連休後ぐらいに現れることから呼ばれる俗称で、医学用語ではないそうです。医学的には「適応障害」の一種と考えられています。最近では、大学生よりも、厳しい就職戦争を勝ち抜いて就職を勝ち取った新入社員にこのような症状が出やすいといわれ、新入社員が研修を終えて現場に配属されて1ヶ月ほどたった6月頃にこのような症状が出ることから、「六月病」などということばもあるのだそうです。
ところが、このような「プチうつ」ともいえる「五月病」、新入社員のものだけではありません。 転勤、異動、昇進、時には降格など、会社内の人事異動によって働く環境や人間関係が変わることにストレスを感じる人には、年代を問わず出る症状なのです。中でも働き盛りの40代は、他の年代よりも、転勤、異動などで新しい仕事内容や顧客に対応しなければならない場合が多くなります。また、管理職としての立場におかれることが多いので、新しい部下が増えたり、あるいはリストラで部下が減ったりと、社内の人間関係でも悩みの多い年代といえます。
加えて、最近指摘されるようになったのが男性の更年期障害の影響。男性も45歳~60歳ぐらいになると男性ホルモンの「テストステロン」が減少します。それによって、心と体に、女性の更年期障害と同じような症状が現れることが分かってきました。
過去に漫画家のはらたいらさんが男性更年期障害であることを告白し、一般にも認知されるようになりました。女性の更年期障害が息切れ、動悸、頭痛、めまい、吐き気、手足の痛み、ほてり、のぼせなどからだの不調に関するものが多いのにくらべ、男性の場合は記憶力の低下、集中力低下、うつ、など精神的なものが多いのが特徴です。
この更年期障害の影響が40代の置かれる様々な労働環境とあいまって、ミドルエイジの五月病という形で出てきていると考えられます。この五月病、放っておくとうつ病などの深刻な心の病にも発展しかねない危険な兆候。一番近くにいる奥様が、旦那様の様子をよく観察し、隠れたSOSサインを早めに見つけることが大切です。
では、五月病になるとどういった症状がでるのでしょう? >>