鉄道/おすすめ鉄道旅行

さいはての鉄道旅行~釧網本線の旅1(3ページ目)

夏休みオススメの鉄道旅行は、北海道の旅。なかでも道東は、さいはての旅情が楽しめる。見どころの多い釧網本線の旅。今回は釧路湿原を中心に釧路から川湯温泉までだ。

野田 隆

執筆者:野田 隆

鉄道ガイド

標茶から川湯温泉駅へ

写真上から磯分内駅、摩周駅の観光記念撮影スポット、貨物列車の車掌車を改造して造った美留和駅のカラフルな駅舎。
標茶(しべちゃ)を出ると、運転台の脇に陣取ってみた。かつてこの駅から東へ分岐していた標津(しべつ)線の廃線跡を見てみようと思ったからだ。しかし、駅を出てすぐのあたりにじゃりを敷き詰めた路盤跡らしきものがあるだけで、あとは分からずじまい。もう1989年の廃止後20年近くも経っているのだ。

列車は牧草地を縫うように走る。いかにも牧場らしい赤い屋根の建物が時たま車窓から見えるが、日本離れした風景である。

磯分内に停まり、摩周に着く。摩周湖の最寄り駅となっているが、今回は川湯温泉に泊まり、そちらから摩周湖にまわる予定なので素通りである。次の美留和(びるわ)は、響きも心地よい日本離れした駅名だが、小さな駅舎は不要になった貨車を改造したものである。牛のたむろする牧場をあしらったイラストが可愛らしく描かれ、カラフルな花壇とともに殺風景な無人駅であることを忘れさせる演出が見事だ。

川湯温泉駅に到着

川湯温泉の駅舎はメルヘン風で魅力的だ。

川湯温泉駅で列車を出迎える(?)熊
森の中を走ると川湯温泉駅に到着だ。ホームでは、鮭を抱いて立ち上がった熊の像がお出迎え。無人駅だが、駅舎の中には足湯やレストランがあり賑やかな雰囲気だ。とんがり屋根の駅舎は、メルヘン風で幾歳月もの風雪に耐えてきたような風格さえ感じさせる。

第1回目の旅はここまでにしよう。

この続き、第2回目はこちら
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