演歌・歌謡曲には駅や列車が多数登場する(竜飛崎) |
旅の「行き先」として選ぶ場所にも、少なからずその時の心の状態が反映されているかもしれません。
だからでしょうか、現実の世界の縮図である「歌」においても、列車とか駅というのは、人生とか運命とか、そういったもののメタファとして多用されます。特に演歌の世界では、郷愁とか哀愁といったことをイメージさせる重要な手段です。
そこで、歌のタイトルに見る「鉄道」にはどんなものがあるのか、というのをざっと調べてみたのですが、あるわあるわ。それぞれの言葉を含む曲が、おおよそ次のような数みつかりました。
「駅」 =116曲
「◯◯線」=63曲
「列車」 =46曲
「汽車」 =28曲
「電車」 =14曲
「特急」 =10曲
「地下鉄」=7曲
「トレイン(Train)」=84曲
「ステーション(STATION)」=15曲
※大手カラオケ業者2社のWebサイトにある曲目検索で検索した結果を集計。
※日本のアーティストによる歌のみが対象です。
同じ曲を他のアーティストがカバーしているものがあったり、多少の誤差や見落としなどもあるとは思いますが、結構あるものです。こんなことを調べているなんて、ガイドはよっぽどヒマなやつなんだろう、と言われそうですが……
意外に多い実在する駅・路線のタイトル
それぞれのタイトルを読んでいくと、実在する(した)駅名や路線名、列車名などを用いたものも、思ったよりたくさんあります。古いところでは、「ああ上野駅」(井沢八郎・歌)なんて有名でしょう。なお、歌詞も入れるときっと膨大な数になると思いますが、ここではタイトルに現れているもののみを対象にしています。
【駅】
越後湯沢駅(香田晋)
大宮駅から乗る女(秋庭豊とアローナイツ)
釧路の駅でさようなら(三浦洸一)
ここは日本海 浜坂の駅(真木由布子)
山陰本線米子駅(大黒裕貴)
終着駅・長崎(前川清)
西銀座駅前(フランク永井)
三国駅(aiko)
夜明けの甲府駅(高石省三)
呼人駅(坂本冬美)
鹿児島中央STATION(長渕剛)
※( )内は歌手名。以下同。
【路線】
飯田線のバラード(山本正之)
池上線(西島三重子)
井の頭線(あさみちゆき)
おんなの石北線(瀬川瑛子)
恋の西武新宿線(浜田省吾)
恋の山手線(小林旭)
五能線(水森かおり)
東北本線(田中義剛)
函館本線(山川豊)
磐越西線(狩人)
北陸本線(山川豊)
【列車名】
寝台特急北斗星(川中美幸)
あずさ2号(狩人)
かいじ101号(SUPER BELL'Z)
はつかり号は北国へ(チェリッシュ)
これらはほんの一部です。それにしても新旧いろいろですね。中には、いわゆる「ご当地ソング」として意図的に実在する路線名などを付けたものもあるようです。もちろん、私の知らない歌手の名前もあります。
実在する路線や駅も数多く登場(磐越西線・会津若松駅) |
「五能線」を歌う水森かおりさんは、「ご当地ソングの女王」と呼ばれているのだとか。なるほどニッチなところを選んでます。山川豊さんはデビュー曲が「函館本線」で、その他にも「◯◯本線」シリーズの歌が3曲あり、もしかしたら鉄道ファンかも?
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