果たしてこれは電車か、否か? |
「わあ、かわいい電車!」
その後も「たまにはやっぱり電車の旅もいいですよね」「ローカル電車は風情があっていいですね」と連発しているのですが、よく見るとそれは電車ではなく、ディーゼルカー……
おそらくこの人が普段目にしているのは都会の「電車」で、その「電車の形状」をしたもののことを指してすべてまとめて「電車」と呼んでいるのでしょう。だからといって、「やっぱりディーゼルカーの旅もいいですね」などといちいち言う必要もありませんが、せっかく鉄道旅行をしようとするのなら、せめてすべてが「電車」ではないという知識くらいは持っておきたいもの。
何も知らなくても旅はできますが、せっかく鉄道での旅を選択するのですから、自分が乗る車両にもちょっと関心を寄せてみましょう。まずは関心を持つこと。そして色々と調べてみること。それが旅を楽しくする基本です。
鉄道車両を分類すると
鉄道車両とひと口に言っても実に多種多様で、その分類方法も色々とあるのですが、今回はまず「動力装置」と「用途」を組合わせて分類してみましょう。蒸気機関車を走らせるには石炭と水が必要 |
- 蒸気機関車
- 電気機関車
- ディーゼル機関車
- 電車
- 気動車
- 客車
積荷によって車両が異なる貨物車 |
■事業用車:旅客も貨物も運ばない特殊な車両
このように様々な車両が線路上を行き交っているわけですが、この中で私たちが実際に旅行でお世話になる「旅客車(りょかくしゃ)」について、次のページでもう少し詳しく説明しましょう。