そもそも時刻表って何?
まず、そもそも「時刻表」とは何でしょうか。国語辞典で調べてみると、次のように書いてありました。乗り物の発着時刻を表にしたもの。タイム-テーブル。時間表。(三省堂 大辞林より)
すべての基本はダイヤグラム |
しかし一般の利用者がこれをそのまま読み取るのは難しいので、旅行に必要な情報だけを取り出し、それを数字と文字に置き換え、いわばわかりやすく「翻訳」して表にしたものが「時刻表」というわけです。
時刻表は、明治5年に日本初の鉄道が新橋~品川間で開業した時からすでに存在していました。当時はまだ路線も列車本数も少なく時刻表もたった1枚の紙でしたが、次第に線路が延び、列車本数も増え始めた明治22年には日本で初めて冊子タイプの時刻表が発行され、明治27年にはいよいよ月刊の時刻表が登場するのです。
……と語り始めると、それだけで一冊の本になってしまいますのでやめておきますが、現在発行されている時刻表のうち最も歴史があるのは、JTBパブリッシング発行の「JTB時刻表」。大正14年に創刊された「汽車時間表」から連綿と発行を続け、今年でちょうど創刊80周年、2005年10月号で通巻957号という大ロングセラーです。
時刻表はロングセラー&ベストセラー!
毎月たくさんの時刻表が発行される |
時刻表の目次ページあたりにはたいてい、「時刻表は毎月変わっています。必ずその月のものをお使いください」とあります。どうせ毎月買わせるための売り文句だろう、と思われるかも知れませんが、必ずしもそうではなくこれは本当のことなのです。
もちろん全ての内容が毎月変更されているわけではありませんが、たとえそれが1分の変更だったとしても、目的の列車に乗り損なう可能性があるわけで、慎重を期すならばやはり最新のものを買ったほうがよいでしょう。年に数回あるダイヤ改正などの時はなおさら注意が必要です。
さらに、先ほどの「JTB時刻表」とともに日本を代表する「JR時刻表」(交通新聞社発行)の発行部数は公称70万部。これはあらゆる月刊誌の中でもトップクラスのものです。ロングセラーにしてベストセラー、これが時刻表なのですね。
ちょっと講釈が長くなってしまいましたが、時刻表の概要がざっとおわかりいただけましたでしょうか?
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