これだけある、払い戻しの規則
さて前置きが長くなりましたが、実際に規則をざっと見てみることにしましょう。■旅行開始前ですでに切符を持っている場合
旅行開始前に列車の運休が決まり、そのために旅行を中止する場合には、運賃・料金の全額を払い戻すことができます。なお、払い戻しには手数料はかかりません。
■旅行開始後の場合
旅行開始後に列車が運休になった場合は、おもに次の中からどれかを選んで請求することができます。
【列車が運転できなくなったとき】
- 旅行を中止して、中止駅から目的地までの運賃、料金の全額を払い戻す
- 旅行を中止して、無料で出発駅まで戻り、運賃・料金の全額を払い戻す
- 切符の有効期間を延長する
- 他のJR線経由で旅行し、運賃・料金の差額があれば払い戻す
- JR線以外のルートで旅行し、乗らなかったJR線の運賃・料金を払い戻す
- 後続の他の特急・急行列車に乗車し、特急・急行料金を全額払い戻す(乗っていたのが特急・急行列車(新幹線含む)の場合)
【列車が遅れたとき】
- 乗っている特急、急行列車(新幹線含む)が、到着時刻より2時間以上遅れた場合
- 特急、急行料金を全額払い戻す
- 列車が遅れたことによって乗り換え予定の列車に乗れず、予定の到着時刻より2時間以上遅れる場合
- 旅行を中止するときや中止して出発駅まで戻る場合は、列車が運転できなくなったときと同じ
自分の持っている切符の種類を確認しよう
さて、上記の請求を行う前に必ず確認しなければならないのは、自分が持っている切符がどういう切符なのか、ということです。- 普通乗車券、急行券、自由席特急券、指定券など
- 特別企画乗車券(いわゆるトクトクきっぷなど)
特別企画乗車券の表記に注目 |
この特別企画乗車券は、旅行開始後の払い戻しや列車の運行不能・遅延による払戻しに制約があることがほとんどです(そのような制約と引き換えに割引などが受けられるわけですが)。ですから、これらの切符を使用する旅行を計画していて、事前にある程度予測がつく場合には、あらかじめ迂回のルートを検討しておいたり、出発を取りやめて旅行そのものを中止する決断も必要です。
なお、具体的な取り扱いは切符ごと異なりますので、どうしたらよいかは必ず係員に確認しましょう。
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