鉄道/鉄道関連情報

やっぱり「リニモ」に乗りたい!(3ページ目)

愛知万博の交通アクセスで話題の「リニモ」。しかし開幕前には「乗車待ち時間90分」といった状況が発生するなど、マイナス面がクローズアップされることも。はたして実際の所「リニモ」ってどうなんでしょうか?

執筆者:高橋 良算

万博輸送の担い手としてはイマイチなリニモ

「中量」の輸送に最適化されているリニモですから、万博輸送の交通機関としては、イマイチと言わざるを得ません。このことは開幕前から各方面から指摘されていたことでもありますが、やはり致命的なようです。

リニモ
技術的には優れた鉄道なのだが
地下鉄東山線の輸送力が一時間当たり14,500人なのに対し、リニモの輸送力は、その3分の1以下の一時間当たりたったの4,000人。これではちょっと頼りないですね。これと同じことが万博八草駅でも起きるわけで、10両編成のJRのエキスポシャトルに満載のお客さんは、どうやっても一度ではさばききれないのです。

しかも、車両1両当たりの重量が10トンを超えると重量検知器が作動し、発車できなくなってしまうというのですから、無理にお客さんを詰め込むわけにもいきません。この辺は浮上式鉄道の限界ということでしょう。そもそも詰め込みには適さないセミクロスシートが設置されているのも、うなずけます。

リニモ、乗るべきか乗らざるべきか?

結論から言うと、

「会場内での見学時間をたくさん取りたい」「時間通りに会場入りしたい」=リニモは利用しない「リニモ自体に乗るのが楽しみ」「時間的なゆとりがある」=リニモを利用するですから、あえてリニモ自体に乗ってみたい、という人以外は、混雑するリニモには極力乗らない方が賢明でしょう。もっとはっきり言えば、乗り物としてはとっても面白いのですが、やっぱり万博の輸送機関としては必ずしも合格点ではない、というのが、率直な感想です。

さて、どうもマイナス点ばかり上げてしまったようですが、何だかんだ言っても、やっぱり新しい乗り物として純粋に楽しい!これは間違いありません。焦らずに、平日か、万博終了後にゆっくり乗りに行く、というのが一番良いかもしれませんね。

関連ページ

リニモ(東部丘陵線)公式サイト

Welcome to LINEAR EXPRESS (JR東海)

超電導磁気浮上式リニアモーターカーとは?
※リニモは「常電導」です。

リニアモーターカーの作り方
ちょっと乱暴な説明ですが、原理はとってもよくわかります。
  • 前のページへ
  • 1
  • 2
  • 3
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます