費目別に分ける
現金と口座の管理をしっかり分ける |
まずは貯蓄。貯蓄をしたいならば必ず先取りをするのが基本です。余ったら貯めようと思っていても貯まるものではありません。
貯蓄は短期と長期の2種類に分け、ずっと先の目標(住宅購入資金、子供の教育資金、老後の資金など)を長期、近い目標(旅行の積立や冠婚葬祭などの臨時出費など)を短期とします。
次に固定支出。固定支出とは、住宅ローンや家賃といった居住費、保険料の支払いといった毎月変動しない支出です。もし保険料は年一括払いにしているというような場合も、固定支出に変わりありませんのでこの費目に入れ、12ヶ月で割って毎月この口座に積み立てるようにします。
そして最後に変動固定支出。ここは各ご家庭ごとに一番わかりやすい分類で管理をします。
例えば
・光熱費、通信費、交通費といった毎月変動はするけど必ず支払うもの
・子どもの給食費、塾代、保育料などの教育費
・カードで支払いをした家電や服飾雑貨類などの支払
というように分類をします。
口座ごとに別管理
さて、ここからが家計簿ナシで管理する一番のポイント。それは口座管理するものを、全て別の口座で管理するということです。貯蓄用と支払用を分けるというのはもちろんですが、特に変動固定支出となるものは一括にまとめてしまわずに費目ごと別の口座で管理します。一見面倒そうに見えますが、こうしておくことで家計簿を付けたりいちいち計算し直したりせずとも、通帳記帳をしただけで各費目のお金の流れがはっきりとわかるのです。例えば光熱費の場合、通帳を記帳すれば前月や前年同月との比較も一目瞭然。教育費なども年間トータルで幾らかかったのかすぐわかります。口座はすべて別の金融機関で分けても良いですが、管理が楽なのは全て同じ金融機関に集約させてしまうことです。(貯蓄だけはリスク回避のため分散させた方が良いでしょう。)最近は口座の不正利用防止等の観点から、同一行内で1つしか口座を開設できない金融機関もありますので注意が必要ですが、同行内(別支店)で複数の口座を持てる場合、ネットバンキングでそれらを一括で管理することが可能です。
通常なら複数口座で管理をしようとすると、給料日などにATMへ行き現金をおろし、あっちこっちの金融機関に足を運んで入金するという面倒な作業があります。同行内であれば全ての口座をネットバンキングに登録しておけば、あとは自宅のPCで振替作業をすれば良いだけなので(もちろん同行内の振替は手数料無料です)格段に楽です。また短期貯蓄用の口座は、これらの普通貯金口座に貯蓄貯金を開設させるようにすれば、目的別の短期貯蓄に備えられ、やたらと通帳ばかり多くなるということも避けられます。
大切なのは予算を決めること
家計簿を付けずに家計管理する方法をご説明しましたが、なにより一番大切なのは予算をきちんと守ることです。各費目ごとに口座を分けるとお話ししましたが、これはあくまでキャッシュフローを把握する手段。無駄をなくす、貯まる体質になるためには、まず貯蓄は先取り、使う分は予算をしっかり決めることが重要です。
家計簿を付けるのが苦手という方は、えてして出費の管理もルーズになりがち。ならば逆転の発想で、最初に予算を決める→その中だけでやりくりをする、ということを徹底した方が管理もラクになりますよ。