私たちの生活にはどう関係するの?
では、この電気用品安全法の施行により、個人の生活面ではどのような影響がでてくるのでしょうか?具体的にみていきましょう。まず、平成13年4月1日以後に製造又は輸入された電気製品については、原則“PSEマーク”が付されています。問題になるのはそれ以前、いわゆる5年以上前に購入した電気製品となります。“PSEマーク”がついているかいないで判断ができるということです。
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■自宅での使用~まったく影響なし!
この法律は販売を規制するものですから「“PSEマーク”が無い機器は、明日から使えなくなる!」という、切羽詰った問題は起こりません。“PSEマーク”が無い機器でも、今まで通りそのまま使用できますので、生活に大きな影響は無いと言えます。
■中古電気製品を買うとき~やや影響あり?
また、電気製品は古くなればそれなりに消耗するものです。“PSEマーク”の有無に関わらず、電気製品をリサイクルショップで購入する際は、今まで同様安全性を充分に確認した上で購入することをオススメします。
また、物を大切にする精神は良いことですが、冷蔵庫・洗濯機・テレビなどの生活家電に限って言えば、5年・10年前の機器に比べ、現在の新機種は、環境配慮の点でも省エネの点でもかなり優れているのも事実です。中古品の方がエネルギーをたくさん消費し、返ってランニングコストがかかることも...。このような現象も考慮しながら、中古品が良いか新品がよいかを、しっかりと見極めることも大切だと思います。
■中古電気製品を売るとき~やや影響あり
使わなくなった中古電気製品を、ネットオークションやバザーで個人的に売る(または譲渡する)ことはできます。しかし、商売を目的としているリサイクルショップに売ろうとした場合、そのショップが自主検査をして販売をするなどの体制が整っていないと“PSEマーク”が無いものは引き取ってくれない可能性がでできます。今後、こういったケースでリサイクルがしにくくなる可能性は予想されます。
■電気製品を破棄するとき
【参考サイト】経済産業省「家電リサイクル法について」
以上のように、一般的な生活で電気製品を使用している分には、大きな影響は無いと思われます。ただし、中古電気製品の売買をしようとする場合、若干の注意が必要になりますのでご注意下さい。
しかし今回の問題は、中古品売買を生業にしているリサイクル業者にとっては死活問題です。また、古い機器の取引が活発な、ヴィンテージ物・ピュアオーディオ・シンセサイザー・アンプ・レトロゲーム機などでの世界では影響が大きく、業者の方々や音楽関係者の方々が反対運動をしていました。その結果、経済産業省も対策を講じ、今後の措置に対しても柔軟な対応を示しつつあると言うのが現状です。
今後、どのような対応をしていくのか、まだまだ不透明な部分が多くある問題です。皆さんも、電気製品を売買する際は、情報をしっかりキャッチしてから行動して下さい!
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