ATM利用と暗証番号
ATM利用時は警戒を! |
利用場所、利用時間をよく考えて、自分の後方、サイドなどから暗証番号を打ち込むところを見られないように注意しましょう。コートや上着で隠したり、肘を体の内側にして入力したり、両手打ちや両手クロス打ちなどで知られにくくするようにしましょう。
■ATM利用後には、現金とカードを持っていることは明らかなので狙われないように周囲をよく見渡して、スリやひったくり、また、突然声をかけたり、小銭をばらまいて注意をそらしている間に現金やカードを盗む「注意そらし盗」にも警戒しましょう。
利用明細書からカード情報が盗まれることもあるので、ATM周辺のゴミ箱にそのまま捨てずに、必ず持ち帰ってから、油性ペンなどで情報部分を塗りつぶしてから、シュレッダーにかけるか、手やハサミで細かく千切ってから、数回に分けて捨てるようにしましょう。銀行から郵送される口座情報などのお知らせも同様に処分しましょう。
■暗証番号を変更することは、利用頻度によって自分で判断しましょう。月に何度も、あちらこちらのATMを利用するような場合、暗証番号が生年月日等の推測されやすい番号の人、長年使っていて一度も変更していないような場合は、ATMで変更ができますので、別の番号に変えておくといいでしょう。
「生体認証システム」とICカード化
磁気情報が盗まれる「スキミング」被害を防ぐために、金融機関ではキャッシュカードの「IC化」を推進しているほか、「生体認証~バイオメトリクス」(指紋、掌紋、声紋、網膜などにより個人を特定すること)によるセキュリティ対策も導入されつつあります。(東京三菱銀行では、手のひら静脈認証機能カードを導入しています)。銀行の統廃合が多く行われた結果、手持ちのカードの銀行名と利用銀行の名称が違っていることが多いでしょう。そのまま利用できるから、ということで新しくしていない人がまだいるようですが、今、銀行によっては、ICカードに変更するのに、期間限定で発行手数料が無料というキャンペーンが行なわれています。ハイテクに関するものはいつでも新しいものがセキュリティ度は高いのですから、面倒と思わず、この機会に一度窓口に行って新しいカードへの変更手続(せめてカードの銀行名と現在の銀行名を一致させること)をすることをおすすめします。
「万が一のためにいつも持ち歩くのがカードでは?」との声もあるでしょう。それでも、実際に万が一というときはどれくらいの頻度であるものでしょうか? 必ず財布に入れてはあるけれど、キャッシュカードを使うのは給料日後の一度かせいぜい二度、という方も多いのではないでしょうか? 財布の中に、使いもしないのに何枚もカードをいれておくことは非常にリスクが高いといえます。カードは外出時にその日、利用するものだけを持って出るようにしましょう。
キャッシュカードを持ち歩くということは、それで引き出せる預貯金全額を持って歩くのと同じことです! カードを持ち歩かなくても、自宅に置いてあって、空き巣被害を受けた場合、カードは残っていても「ハンディスキマー」で情報を盗まれる危険性があります。カード情報だけでなく現金や貴重品が盗難被害に遭わないように、住まいの侵入防止対策も万全にしておきましょう。カードそのものの盗難被害の場合は、偽造による被害への補償とは異なります。
また、たとえば、東京の「巣鴨信用金庫」のように、キャッシュカードを発行しないで、窓口でのみ出金できるようにして、さらに個人特定のための質問事項をいわば暗証番号のように窓口で確認するというシステムも出てきています。時間や手間はかかりますが、窓口で出金伝票を出して現金を受け取るようにして、不要なカードは返納したり、破棄するなどしてリスクを減らすという手段もとれるのです。
ハイテクが進み、デジタルの便利さを享受する時代ですが、リスク回避のためには、むしろこうしたアナログなシステムが、安全であるということもいえるでしょう。スリやひったくりの被害に遭ったり、紛失したり落としたり、といったことから空き巣被害まで、いつでもどこでも、あなたのカードは狙われていると自覚しておきましょう。
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