Q. 「乳がんになりやすい人」に共通点や特徴はあるのでしょうか?

「40代女性です。最近、周りで乳がんになる人が多く、不安です。先日は、乳がんの家族歴がない友人も乳がんになってしまったのですが、乳がんになる人・ならない人の違いはあるのでしょうか? なりやすい人の特徴などがあれば知りたいです」
A. 乳がん発症の要因は複雑ですが、リスクが高まる共通点はあります
乳がんというと「血縁に罹患者がいる人の病気」というイメージを持っている人もいるようですが、実際には遺伝的なものだけでなく、体質やそれまでの人生、日常生活などのさまざまな要因が関係します。
以下の項目のいずれかに当てはまる場合、そうでない人よりも、乳がんリスクは高いと考えたほうがよいでしょう。
- 初潮が早かった
- 出産経験がない
- 初産が30歳以上だった
- 閉経が遅かった
- ホルモン補充療法や経口避妊薬を長期間使用していた
これらの項目に当てはまる場合、乳がんを引き起こす要因でもある女性ホルモンにさらされる期間が長くなるため、リスクが上がることが分かっています。
40歳以上は、特に注意が必要な年齢です。乳がんの発生率は30代から上がり始め、40代後半から50代前半でピークを迎えます。
また体型との関係については、少し意外で、閉経後の肥満は脂肪組織がエストロゲンを作り出すため乳がんのリスクを上げる一方、閉経前の肥満はむしろリスクを下げる方向に働くことが分かっています。
国立がん研究センターの最新の統計(2024年)によると、乳がんで亡くなった女性は1万5869人にのぼり、年々増加しています(出典:『国立がん研究センター がん統計』)。年齢や体質だけでなく、生活習慣を見直すことでリスクを抑えられる部分も多いため、できることから取り組んでいくのがよいでしょう。
初潮や閉経の時期や、出産経験・回数などを変えることはできませんが、以下のような工夫は乳がん予防に有効と考えられています。
- 野菜・果物・食物繊維・緑茶・イソフラボンを積極的に摂取する
- タバコを吸う習慣がある場合はすぐに禁煙する
- アルコールの摂取を控えめにする
- 夜間勤務が続く生活を避ける(メラトニン分泌が抑えられることが指摘されているため)
- まだ授乳中の場合は、なるべく長期間授乳する
- 閉経後は積極的に体を動かす習慣をつける
乳がんのリスク要因は一つではありません。年齢やホルモン、体型、生活習慣など複数の要素が重なって発症するため、「努力すれば避けられる」「頑張らなかったせいでなる」というものではないという点も、知っておくことが大切です。できることから生活習慣を見直し、定期的な検診で早期発見に努めていきましょう。
さらに詳しく知りたい方は、「乳がんになりやすい人・なりやすい習慣」をあわせてご覧ください。







