
「投資の成果を実感できるのは数十年後」と、どこか他人事のように感じていませんか。実は、今すぐ生活を潤しながら将来の不安を解消できる賢い選択肢があります。
チャンネル登録者数66万人を超える人気YouTuber・節約オタクふゆこさんは、著書『お金はこれで増やせます 失敗したくない人のための投資の教科書』の中で、誰でも真似することのできる「再現性」と「実践性」にこだわった資産形成術を惜しみなく紹介しています。
本書から一部抜粋し、インデックス投資だけでは得られない「日本高配当株投資」のメリットに迫ります。
定期的な「現金流入」が心の安定につながる
わたしの個人的な感想だけでなく、客観的な視点で日本高配当株投資のメリットとデメリットをまとめます。
インデックス投資は長期的に資産を増やすには最適ですが、あくまでも長期投資ですから、目標金額や目標期間に達するまで取り崩さないことが一般的な戦略です。
そのため、自分のいまの生活から資金が流出(キャッシュ・アウトフロー)する割に流入(キャッシュ・インフロー)がなく、株式投資のメリットを実感し難いところがあります。また、市場が大暴落を起こせば一瞬で画面上の資産が半分以下になることもあり、精神的なダメージを受ける可能性は十分にあります。
一方、高配当株投資の最大の魅力は、定期的に現金(配当金)が入ってくることです。これはインデックス投資では味わえない喜びであると同時に心の安定剤にもなり、投資のモチベーションも上がります。
また、高配当株投資を地道に続けて元本が大きくなっていけば、将来的に毎月数万円の配当金が入ってくる仕組みを構築することだって夢ではありません。生活費の足しにしたり、旅行や趣味に使ったり、自由に使えるお金が増えるのは嬉しいポイントです。インデックス投資のゴールに至るまでの過程で、生活を豊かにし、精神的なゆとりを生み出してくれるのです。
高配当株は「収益が予測しやすい」
高配当株の収益は、主に以下のふたつで成り立っています。
- キャピタルゲイン(売却益)
株価が上がったときに、買った値段より高く売却することで得られる利益です。
インデックス投資は、このキャピタルゲインが収益の源となります。高配当株でも株価が上がれば利益になりますが、そもそも高配当株は利益を配当に回して株主に還元するので、成長率は緩やかな傾向にあります。
キャピタルゲインは副次的なものと考えたほうがいいでしょう。どっちの利益も得ようとするより、安定した配当収入を得ることなどに焦点をあてることが成功のカギです。
- インカムゲイン(配当金)
こちらが高配当株投資の主役です。企業が事業で得た利益の一部を株主に還元する配当金は、持っている株数に応じて年1回から2回、定期的に支払われます(配当金の受け取り方法には証券口座への振り込み、銀行などでの現金受け取りなど、いくつかありますが、NISAによる非課税の恩恵を受けるためには「株式数比例配分方式」を選択する必要があります)。
企業は多くの場合、期初に当期末の業績見込みと合わせて配当見込みを表明します。第2四半期決算を迎えたところで、業績が見込み以上によく上方修正となれば、配当金を増やす「増配」に、逆に業績が下方修正となれば配当金を減らす「減配」になり、配当しない「無配」が発表されることもあります。
この配当金の大小は、「配当利回り」という指標で表現されます。
例えば、1株2000円で1株あたりの年間配当が80円の銘柄なら、配当利回りは4%。100株保有すれば、投資額20万円に対して年間8000円の配当が入ります。
配当利回り(4%)=年間配当金(80円)÷投資元本(2000円)
この「配当利回り」を使って計算することで、将来的にほしい配当収入を得るために必要な元本が見えてきます。例えば、「将来の生活費として月々2万円、年間で24万円の配当収入を得たい」と目標を立てた場合、次のように計算します。
年間配当金(24万円)÷配当利回り(4%)=投資元本(600万円)
つまり、配当利回り4%の株に600万円を投資できれば、理論上は年間24万円、月平均で2万円の配当金を得られるということです。ただし、株価も配当額も毎年変わりますから決して一定ではありません。それでもまずは、高配当株投資が600万円になることを目指して取り組んでいけばいいことがわかります。
キャピタルゲインは株価に委ねられるため予測不可能であり、将来的に「いくら収益を上げられるか?」がわかりにくいものです。インデックスファンドもそうですし、個別株で売却益を狙う場合はなおさらでしょう。
一方、配当金などのインカムゲインは株価よりは予測しやすいものです。絶対ではありませんが、企業が事前に配当額を発表していますし、業績が安定していれば配当額は翌年度も維持・増配される可能性が高いからです。また、近年では業績が一時的に下がっても、配当額は維持する傾向があります。
そのため、長期的に保有した場合に期待できる毎年の配当収益が予測しやすい点は、メリットといえるでしょう。
少額投資で「慣れと知識が身に付く」
「慣れ」によって知識が深まる高配当株投資は元本が大きいほど効果が出ますが、少額でもはじめる価値があります。少額からはじめると、最初は「これって本当に意味あるのかな?」と思うかもしれません。しかし、銘柄を選び、企業の成長を見守る体験を通じて投資への慣れと知識が身につきます。インデックス投資では得られない深い学びを与えてくれるでしょう。
わたし自身も、高配当株投資をはじめた当初は不安だらけでしたが、半年、1年と続けるうちに、自分なりに「失敗しない銘柄選び」ができるようになっていきました。
この実体験から考えると、65歳以上の高齢期から株式投資をはじめる場合でも、高配当株投資はありだと思います。仮に65歳からはじめて、2年程度で慣れるとしてもまだ67歳。「人生100年時代」ともいわれるなか、月々の年金生活に配当金をプラスアルファできれば、よりゆとりのある生活を目指せるからです。
著者:節約オタクふゆこ(節約&投資系YouTuber)
1993年2月14日生まれ、自らを「節約オタク」と称する節約・投資系YouTuber。理系の大学院修了後に開発職として電子系メーカーに就職したものの、将来のお金に対する不安を拭えなかったことがきっかけでお金について学ぶ。その後、奨学金477万円を返済しながら1カ月10万円で生活し、年間300万円を貯金、20代で資産1000万円を達成。現在は脱サラしてフリーランス。2021年から運営しているYouTubeチャンネル「節約オタクふゆこ」は日常的な節約法のほか、投資についての動画も初心者・中級者向けに配信して人気を集め、チャンネル登録者数は66万人を超える(2026年6月時点)。著書に『貯金はこれでつくれます 本当にお金が増える46のコツ』(アスコム)がある。各種メディアへの出演や、セミナーへの登壇など講演活動も積極的に行っている。






