資産運用

節約派に追い風? 「2年間限定の食料品の消費税ゼロ」で注目の3銘柄

衆議院選挙で圧勝した高市早苗政権が掲げる「2年間限定の食料品の消費税ゼロ」は、進め方や課題などいろいろ言われています。一方、食品スーパー業界は消費税減税が追い風となる可能性はありますので押さえておきたいテーマです。※サムネイル画像:PIXTA

田代 昌之

田代 昌之

資産運用・ビットコイン ガイド

1979年生まれ、中央大学文学部卒業。新光証券(現みずほ証券)やシティバンク、投資助言会社などでアナリスト業務やコンプライアンス業務を経験したのち、暗号資産交換業者や証券会社の取締役に従事。2026年よりIRコンサルティングを手掛けるU's企画に参画。

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消費税減税で注目の銘柄(画像:PIXTA)
消費税減税で注目の銘柄(画像:PIXTA)

2026年2月の衆議院選挙で大勝した高市政権が掲げる「食料品の消費税2年間ゼロ」が大きな議論を呼んでいます。物価高に苦しむ私たちにとって魅力的な政策ですが、その実現には深刻な課題が山積しています。

消費税減税の課題とは?

最大の問題はお金の出どころ(財源)です。消費税は年間20兆円以上を国に入れており、年金・医療・介護といった社会保障のための大切な財源となっています。食料品を非課税にすれば、この財源に大穴が開きます。代わりのお金を用意しないまま減税すると、国の借金(国債)が増えて金利が上がったり、円安になったりするリスクがあります。経済界からは「将来の年金や医療が維持できなくなる」との強い心配の声が上がっています。

さらに、お店や会社への負担も無視できません。インボイス制度(消費税の新しい請求書ルール)が始まったばかりで、複数の税率を管理しなければならない事業者は、システムの作り直しや事務作業の増加に直面します。特に中小企業にとって、この負担は決して軽いものではありません。

また、消費税の「逆進性」(収入が少ない人ほど負担が重くなる性質)への対策として減税を考えるなら、専門家は「給付付き税額控除」(困っている人に直接お金を渡す仕組み)の方が効果的だと指摘します。一律減税では収入が多い人も恩恵を受けるため、本当に支援が必要な低所得の人への効果が薄まってしまうのです。

現在でも社会保障のお金が足りず、国の借金で穴埋めしている状況です。消費税減税でさらに財源が減れば、将来の年金・医療・介護制度が維持できなくなる可能性があります。「今の負担を軽くすること」と「将来の制度を守ること」、どちらを優先すべきか。日本は難しい選択を迫られています。

今後、消費税減税の議論が深まれば、株式市場もさまざまな影響が出るでしょう。今回は、消費税減税によって追い風が吹く可能性がある3企業をご紹介します。

トライアルホールディングス<141A>

トライアルホールディングス<141A>は、九州地盤のディスカウントストアを展開しています。プライシング施策や総菜・PB(プライベートブランド)強化により粗利率が大幅に改善したことで、足元の業績は好調です。食料品の消費税ゼロが実現すれば、低価格戦略を武器とする同社の競争優位性がさらに際立ち、西友との統合シナジーも相まって成長加速が期待されます。

日清食品ホールディングス<2897>

日清食品ホールディングス<2897>は、「カップヌードル」「チキンラーメン」など圧倒的なブランド力を持つ即席麺トップ企業です。食料品の消費税ゼロにより内食需要が高まれば、保存性が高く日常的に消費される即席麺の販売増が見込まれます。国内での強固なブランドに加え、米州・中国など海外展開も進めており、為替影響を除いても堅調な成長を維持。マーケティング力の高さも同社の強みです。

神戸物産<3038>

神戸物産<3038>は、「業務スーパー」をFC(フランチャイズ)展開しています。市場では、円高メリット銘柄の一角ともみられています。食料品の消費税ゼロにより低価格志向の消費者が増えれば、業務スーパーの集客力がさらに高まる可能性があります。SNS販促強化で客数・客単価も大幅増加中ですので、消費税減税の影響は大きいと考えます。

外食産業には逆風?

上記の「食品スーパー」には追い風となる可能性が高いと考えています。一方、現時点の議論で、外食(店内飲食)は消費税10%のまま据え置かれる見込みですので、食料品が0%になると相対的に外食は割高になってしまいます。今後、「外食離れ」が加速し、中食(スーパーの弁当・総菜)へシフトする可能性はありますので「外食産業」には逆風となるかもしれません。

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