年金・老後のお金クリニック

厚生年金の加入期間が長いのに年金が月7万円ほどです。少なすぎる気がしますが……

老後のお金や生活費が足りるのか不安ですよね。老後生活の収入の柱になるのが「老齢年金」ですが、年金制度にまつわることは難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。そんな年金初心者の方の疑問に専門家が回答します。今回は、厚生年金の受給額についての質問です。年金についての質問がある人はコメント欄に書き込みをお願いします。※サムネイル画像:PIXTA

All About 編集部

老後のお金や生活費が足りるのか不安ですよね。老後生活の収入の柱になるのが「老齢年金」ですが、年金制度にまつわることは難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。そんな年金初心者の方の疑問に専門家が回答します。今回は、厚生年金の受給額についての質問です。年金についての質問がある人はコメント欄に書き込みをお願いします。

Q:厚生年金の加入期間が長いのに年金が月7万円ほどです。少なすぎる気がします……

「現在65歳の年金受給者です。62歳から年金を受給しています。60歳前に病気で免除申請をした時期が約3年あります。その後、60歳から厚生年金加入者として勤務し、65歳まで働きました。免除期間を除いて納付月数が厚生年金26年半、納付月数トータルで508カ月ありました。

しかし現在の年金受給額が約7万円ととても少なく、厚生年金加入期間(26年半)に対して、身近な受給者から『それ少なすぎるのでは?』と言われることも多く、納付月数に対して受給額が少ないのではと疑問に思っています。このような場合、どこにどのように相談して調べてもらえばよいのでしょうか」(小野小町さん)
年金が少なすぎる……(画像:PIXTA)

年金が少なすぎる……(画像:PIXTA)

A:まずは年金事務所で「年金記録」と「計算の内訳」を確認してもらうのが確実です。年金額が少なく感じる背景には、繰り上げ受給による減額や、現役時代の報酬水準、免除期間の扱いなどが影響している可能性があります

老齢厚生年金の受給額は、厚生年金の加入期間だけで決まるわけではなく、現役時代の給与や賞与をもとに計算される「報酬比例部分」によって大きく変わります。加入期間が長くても、現役時代の報酬が低めだった場合は、想定より受給額が少なくなることがあります。

また、小野小町さんは62歳から年金を受け取っているとのことですので、65歳から受け取る場合より年金額が減額されている可能性があります。

もし繰上げ受給している場合、減額率は生年月日により異なり、昭和37年4月1日以前生まれの方は1カ月当たり0.5%、昭和37年4月2日以降生まれの方は1カ月当たり0.4%です。ご相談者は現在65歳とのことですので(2026年時点)、昭和35年または昭和36年生まれにあたり、繰り上げ受給をしている場合の減額率は0.5%で計算することになります。

もし65歳より3年早い62歳から受給している場合は36カ月分の繰り上げになるため、概算では「1-(0.5%×36カ月)=82%」となり、65歳開始の年金額の約82%を受給している計算になります。

※相談内容から62歳で年金を受給しているとのことですが、この年代の女性の場合、特別支給の老齢厚生年金を受け取っていた可能性もあります。特別支給の老齢厚生年金であれば、繰り上げによる減額はありません。実際に繰り上げ受給かどうかは、年金の種類や請求内容によって異なります。なお、特別支給の老齢厚生年金の対象になるかどうかは、性別、生年月日や厚生年金の加入状況によって異なります。

さらに、60歳前に免除申請をした期間があるとのことですが、免除には全額免除や一部免除などいくつか種類があり、免除の内容によって年金額への反映が異なります。当時どの免除に該当していたかを確認しておくと、受給額の見え方が整理しやすくなります。

こうした点をふまえ、年金事務所では「加入記録に漏れや誤りがないか」「老齢基礎年金と老齢厚生年金の内訳(繰り上げの有無や免除期間の扱いを含む)」を確認してもらいましょう。

過去には年金記録の漏れや誤りが問題になったこともあるため、記録に不明点がある場合は早めに相談して、必要があれば訂正手続きについて案内を受けると安心です。

※専門家に取り上げてほしい質問がある人はこちらから応募するか、コメント欄への書き込みをお願いします。

監修・文/深川 弘恵(ファイナンシャルプランナー)
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
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