Q:昭和31年3月生まれ。70歳まで厚生年金を払う予定ですが、70歳になったら「経過的加算」はつきますか?
「お忙しい中、私の年金について教えてください。ねんきん定期便をもとに書きます。国民年金396カ月(付加44カ月)、厚生年金150カ月、合算546カ月です。現在も厚生年金に加入しており、70歳まで支払う予定です。平成28年9月から厚生年金に加入し、過去にも会社員として働いていた時期に厚生年金に加入していました。ねんきん定期便の見込みでは、国民年金が満額ではなく基本額が年額61万7500円、厚生年金が年額41万6200円となっています。昨年がんになり『障がい者年金の対象です』と言われましたが、障がい者4級です。70歳になったら『経過的加算(経過的なんとか)』はつくのでしょうか。先生の説明で『昭和31年4月以降』というのを見たのですが、私は昭和31年3月生まれです。当てはまらないのでしょうか。教えていただけるとうれしいです」(キヨちゃん)
経過的加算はもらえますか?(画像:PIXTA)
A:厚生年金の加入期間の合計が「480カ月(40年)」に達するまでの分は、経過的加算の対象になります
経過的加算は、ざっくり言うと「老齢厚生年金に上乗せされる調整分」です。制度改正の経過措置として、一定の条件に当てはまる人について、厚生年金の中で支給されます。特に、20歳未満や60歳以降など、年齢の関係で国民年金(老齢基礎年金)に十分に反映されにくい期間がある場合に、その分を調整するイメージを持つと分かりやすいでしょう。
経過的加算は厚生年金の加入期間をもとに計算されますが、厚生年金の加入期間が480カ月(40年)に達するまでという上限があります。
そのため、加入期間が増える間(480カ月に達するまで)は、経過的加算の対象となる可能性があります。
キヨちゃんさんの厚生年金加入期間は150カ月とのことです。このため、70歳まで働いて厚生年金に加入し続けた場合、厚生年金の加入期間が480カ月に達するまでの範囲で、経過的加算の対象となると考えられます。
なお、『昭和31年4月以降』という区切りは、特別支給の老齢厚生年金など別の経過措置を説明する際に使われるもので、経過的加算の有無を直接分ける基準ではありません。経過的加算は、生年月日で一律に決まるものではなく、厚生年金の加入期間などに応じて計算されます。そのため、どの年代生まれの人でも、条件に当てはまれば対象になる可能性があります。
また、60歳以降に老齢厚生年金(特別支給の老齢厚生年金を含む)を受給しながら働いて賃金を得ると、収入などに応じて在職老齢年金制度により、老齢厚生年金が一部または全額支給停止となる場合があります。
ただし、経過的加算は在職老齢年金制度の対象ではないため、在職によって調整(支給停止)される年金とは性格が異なります。
障害等級が「4級」の場合、原則として公的年金制度上の障害年金(障害基礎年金・障害厚生年金)の支給対象にならないことが多いです。
ただし、状態や初診日、加入状況などで確認が必要な点もあるため、年金事務所の相談窓口で、障害の状態や経緯を伝えて一度相談してみることをおすすめします。
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監修・文/深川 弘恵(ファイナンシャルプランナー)






