今回は、それぞれの特徴、メリット・デメリットを解説します。あわせて、2025年12月時点の金利に基づき、100万円を預けた場合の利息の違いも見てみましょう。
定期貯金の特徴
定期貯金は、あらかじめ決めた期間、資金を動かさないことを前提とした貯金方法です。・預入期間:1カ月、3カ月、6カ月、1年、2年、3年、4年、5年のいずれかの期間を指定。
・金利計算:3年未満は単利。3年、4年、5年のものは半年複利で計算。
・解約条件:満期前に解約すると預入期間内払戻金利を適用(ペナルティーあり)。
・預入金額:1000円以上(1000円単位)
参照:ゆうちょ銀行「定期貯金」
●メリット
・定額貯金よりも金利が高い。満期まで預けられる場合、高い利回りを得られる。
【例】
定額貯金の金利は、3年以上は「0.32%」ですが、定期貯金は、3年が「0.35%」、4年が「0.375%」、5年は「0.4%」です。同じ期間を預けるのであれば、定期貯金の方が高い利息を受け取れます。
・満期までの利回りが契約時に確定しているため、資金計画が立てやすいです。
参照:ゆうちょ銀行「金利一覧」
●デメリット
・満期前に解約すると預入期間内払戻金利が適用となり金利が減少します。
・金利上昇局面で、より有利な商品に預け替えを検討したくても、満期までは柔軟に対応できません。
定額貯金の特徴
定額貯金は、定期貯金と異なり、柔軟な解約条件を持つことが特徴です。・預入期間:最長10年。ただし、6カ月後から自由に解約可能。
・金利計算:3年までは6カ月ごとに段階的に金利が変わる。10年間は半年複利で利子を計算する。
・解約条件:預け入れの日から起算して6カ月経過後は払い戻し自由(ペナルティーなし)。
・預入金額:1000円以上(1000円単位)
参照:ゆうちょ銀行「定額貯金」
●メリット
・6カ月経過すれば、満期を待たずに解約できる。金利上昇時など、見直しを検討する可能性があると思えば、6カ月後から新たな商品に移行ができます。
・10年まで預け入れ期間があり、長期で預ければ、その分半年複利で利息が積み上がります。
●デメリット
・定期貯金に比べて金利が低いため、満期まで確実に預けるつもりであれば、定期貯金の方が有利です。
定期貯金と定額貯金に100万円預けてみたら?【金利は2025年12月時点】
ここからは「特徴は分かったけど、実際どれくらい増えるの?」と気になる方のために、2025年11月時点の金利で、100万円を3年・5年預けた場合の利息を比べてみましょう。なお、利息からは一律20.315%の税金が引かれます。以下の利息額は、全て税引後(受け取り金額)となっています。【定期貯金】
・3年:金利0.35%・半年複利……約8404円
・5年:金利0.4%・半年複利……約1万6081円
【定額貯金】
・3年:金利0.32%・半年複利……約7681円
・5年:金利0.32%・半年複利……約1万2842円
シミュレーションから分かることとは……
●利息の差は?
どちらの期間でも定期貯金の方が1割ほど利息が多くなります。
●どっちを選ぶ?
「3年・5年は預けっぱなしで大丈夫!」「満期時期に旅行に行きたい、子どもの進学がある」など目的が明確な人、または少しでも多くの利息を受け取りたいという人は、定期貯金が向いています。
一方、「急な出費があるかもしれない」「金利が上がったら預け替えたい」という、自由度を残したい人には定額貯金が向いています。
迷ったら、使う予定はいつなのか?満期より前にお金を動かすかどうか?などを整理して、自分の希望に合う方を選ぶようにしましょう。








