働き始めの理由と満足度、将来展望
全回答者(1000名)に、フリーランスとして働き始めたきっかけを尋ねたところ(複数回答可)、最も多かったのは「好きなことを仕事にしたいから」でした。次いで「場所や時間にとらわれずに自由に働きたいから」「自分の専門性を活かすため」などが続きます。 ●フリーランスの働き方に満足している?さらに、フリーランスとしての働き方について、どのくらい満足しているか尋ねたところ、全体的な満足度については、53.4%が「満足している」(※1)と回答しました。また、「仕事内容・質」「働きがい・やりがい」「労働時間」など複数の項目で、約60%の人が満足していると回答する一方、「収入」で満足していると回答した人はわずか26.0%にとどまっています。
※1:「非常に満足している」「やや満足している」の合計 加えて、フリーランスとしての働き方について、将来への展望はどのくらいあるか尋ねたところ、「ある」と答えた人は27.0%、「ない」(※2)は30.4%でした。世代別にみると、20代で将来展望があると答えた割合が42.9%と他の世代より高く、40代では23.6%と低めの水準でした。
※1:「非常に満足している」「やや満足している」の合計
※2:「全くない」「あまりない」の合計
「生活が苦しくなった」フリーランスは約半数
収入の満足度が低い中、フリーランスの生活実感には厳しさもうかがえます。近年の物価上昇による影響を尋ねたところ、「生活が苦しくなった」(※3)と答えたフリーランスは45.7%にのぼりました。 また、「業務コストが上昇した」(※4)と回答した人も27.8%と少なくありません。※3:「生活が苦しくなった」「生活が苦しくなって、業務コストも上昇した」の合計
※4:「業務に必要なコストが上昇した」「生活が苦しくなって、業務コストも上昇した」の合計
一方で、今年1月から5月までの間に、昨年の12月以前と比較して報酬は引き上げられたか尋ねたところ、引き上げられていない(※5)と回答した人は89.8%に達し、物価上昇にもかかわらず報酬が伸びていない実態が浮き彫りになっています。
※5:「引き下げられた」「やや引き下げられた」「変わらない」の合計
まとめ
この調査では、他にも「取引先との契約内容や報酬決定方法」「トラブル発生時の対応」「フリーランス法制への認知度」など、働く環境の整備に関する内容がまとめられています。フリーランスとして働くことは、収入面での不安や制度理解のばらつきなど、課題は少なくありませんが、働き方の自由度ややりがいを重視する声も多く、この働き方が社会に根づき始めている現状がうかがえます。
【調査概要】フリーランスとして働く人の意識・実態調査 2025
調査対象 :全国の20歳以上の男女でフリーランス(※)として働く人(ネットエイジアリサーチのモニター会員)
※フリーランスを本業として仕事をしている人
調査期間 :2025年6月27日~7月1日
調査方法 :インターネット調査
有効回答数 :1000件
出典:フリーランスとして働く人の意識・実態調査2025