資産運用

元本割れなしの個人向け国債「変動10」で資産を守ろう【世代別の活用法】

元本保証の個人向け国債は、増やすより、守るための資産。生活費や予備費を安全に管理したい人、現金だけでは不安な人に最適です。※サムネイル画像:PIXTA

酒井 富士子

酒井 富士子

60代の得する働き方 ガイド

ファイナンシャル・プランニング技能士

経済ジャーナリスト。株式会社回遊舎 代表取締役。上智大学新聞学科卒業後、日経ホーム出版社に入社。「日経ウーマン」「日経マネー」副編集長歴任後、リクルートに入社。「赤すぐ」(赤ちゃんのためにすぐ使う本)副編集長を経て、2003年から現職。近著に『60代の得する「働き方」ガイド』がある。

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元本割れなし、国が保証しているといった点で注目を集めている「個人向け国債」。とはいえ、利回りが低いから意味がないと思っている方もいるのではないでしょうか。

私は、個人向け国債は、資産を増やすためではなく、守るための商品だと考えています。その中でも、変動金利型の個人向け国債(10年満期)は利便性が高く、お金の置き場所にぴったりです。

「個人向け国債」の大きな魅力

個人向け国債の最大の魅力は、安全性と相対的な利回りの高さにあります。

・元本割れがない高い安全性
国が発行しているため安全性が非常に高く、元本割れがないのが最大のメリットです。

・普通預金よりも高い利回り
変動金利型であれば、現在は1%程度の利回りがあり(2025年10月時点)、超低金利時代の普通預金(0.2%程度)の金利を大きく上回っています。

・利便性が高い
ネット証券や銀行で1万円から手軽に購入でき、変動金利型の場合、発行から1年たてば一部解約(中途換金)も可能です。

お金を“引き出しにくくする”活用法

私自身も、個人向け国債を積極的に活用しています。

その理由は、「お金を日常使いの口座から隔離し、引き出しにくくする」ためです。普通預金にまとまったお金が入っていると、つい「使ってもいいかな」という気持ちになってしまうものですよね(笑)。

私は、使う予定は1~3年後だけれど、分けて保持しておきたいお金をあえて国債に移すことで、金利で着実に増やしつつ、安易な支出を防ぐ「心理的な鍵」をかけています。生活費とは別に、目的別に分けて備えておきたいときにもぴったりですよ。

世代別に、どのように活用するのがいい?

変動型の個人向け国債は、老後資金の積極的な「運用」というよりも、目的別資金の「置き場所」として活用するのがおすすめです。

・20~40代(現役・子育て世代)
3~5年後に予定している住宅購入の頭金や、子どもの大学費用、留学費など、1年以降先に発生する資金の置き場所として最適です。

・50代以降(シニア世代)
今すぐ使うわけではないが、リフォームや車の買い替えなど、不測の大きな出費に備える予備費として活用するのがおすすめです。普段使いの流動性資金とは別に、例えば500万~1000万円を目安に用意しておくと、いざというときの安心感が違います。

株式投資や投資信託のように値動きを気にせずに済みますし、「運用はちょっと怖いけど、預金じゃ不安……」という人が、最初の一歩として国債から始めてみるのもよい選択だと思います。
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